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つわりにはあなたの特性が出る?

以前、妊娠悪阻になったと書いたが、一番症状が重い時に聴覚過敏と視覚過敏に悩まされていた。今回はその「つわりと感覚過敏」について考えてみようと思う。

感覚過敏って?

そもそも感覚過敏とは何かというと、目、耳、鼻、舌などの感覚で受ける刺激をとても強く感じ、苦痛や強い不快感を受ける状態を言う。

たとえば、ファミレスで食事をしている時、雑多な音の中で自分が必要なものだけを拾っているが、店内BGMや他者の話し声、食事の音など全ての音が入ってきてしまってその場にいられない人もいる。

わたしの場合、妊娠悪阻で飲み食いがほとんどできなくなった時に「視覚過敏」と「聴覚過敏」の状態になった。

症状としては、テレビの画面がチカチカして見つめることができない、携帯の画面を集中して見ようとすると吐き気を催す、電気が眩しくてつけられない、洗濯機やヘリコプターの回転音が脳裏に大きく響く、テレビの音量を4や5にしても頭にびんびん響く、などだった。

少しは気分転換になるはずのテレビや携帯電話も見られず、しまい目には電気も眩しくなってきて。吐き気で眠りにすらつけない自分は、薄暗い部屋の中、ただ目をつぶって、永遠のような時間を過ごした。

つわりは自分の特性を強める?

つわりの原因には様々な仮説はあるものの、まだ解明されていないのが現状だ。しかし、つわりになりにくい人の特徴としてよく挙げられるのが、胃腸が強い。ストレスに強い。冷え性ではない。ホルモンバランスの変化に強い、などだった。確かにその通りで、私は全て真逆のタイプだ。だから、今振り返って考えてみれば、私が妊娠悪阻になったのと妥当なことだったのだろう。

しかし、つわりには「吐きづわり」の他にも「においづわり」「よだれづわり」など色々な種類があるが、私が経験したのは「食べ・吐きづわり」だけだった。

そして、○○つわり以外では、胸焼け、聴覚過敏、視覚過敏、頭痛などの症状があった。

こうして並べてみると、つわりの症状は自分の敏感な部分ばかりに作用している。私は昔から胃腸が弱く、十二指腸潰瘍になったこともあった。耳に関しては、小さな音が耳に入ってきて眠りにくかったり、ぱっと口頭で指示されるのが苦手だった。目は人の表情の小さな変化に気づきやすく、その代わり情報量がたくさん入ってきて疲れると目にきた。つまり、目からの情報が入りやすいタイプだった。そして、頭痛持ち。

つまり、つわりはこれら自分の特性を強めていたのではないかと思う。ホルモンの影響で自律神経失調症のようになったなのか、脳腸相関というように深い関わりがある腸の影響を脳が受けた、ということなのか、はたまた別の理由なのかは分からないが。

フィルター機能が甘い聴覚がもっと甘くなって、遠くの音まで拾ってしまう。見る力が強かった目がもっと強くなって、視覚情報が眩しく苦しいほどになってしまう…という具合に。

わたし以外にも、嗅覚が鋭く、近くにいた人の匂いを当てることができる友人は、ひどい匂いづわりに悩まされて、好きな匂いをつけたハンカチをずっと鼻にあてていたという。

つわりを経験して、ぼんやり分かっていた自分の感覚の特性がよりはっきりと分かった。感覚過敏の辛さも。支援者としてはとても良い経験だったと思う。だが、もし次また妊娠することがあったらと思うと、少し…いや結構怯んでしまう気がする。

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