微魔女、サンライズに乗る・3
Wifiのない贅沢空間
サンライズは基本的に東海道本線を走るので、熱海駅辺りまではお馴染みの景色なのだが、日本に住んでいた頃とは年齢も状況も違うせいか、ホームの見え方もまた一味違う趣がある。“あの”サンライズに乗っているという非日常から見る日常もまた、非日常に見えてしまう不思議。煌々と電気のついた無機質なホームを通り過ぎると市街の明かりは徐々に暗くなり、やがて星空だけが広がるプラネタリウムの世界へ。星空を真上に眺めながら眠りに落ちるなんて、微魔女の人生、最初で最後の体験か