500m

何気ない日常生活の中で
別れた彼女から 助けてのコール

彼女が二十歳の時にコンビニの
レジで知り合い
気が合うのか 付き合う様になり
歳下の彼女は世間知らず
色々な事を教えながら
笑いの耐えない 明るい生活

八年を過ぎた頃から 徐々に
喧嘩も しばしば 
それでも 笑いは絶えなかった
あの懐かしい日々

お互い 行き場も帰る場所もなく
淋しさを紛らわす様に
いつも寄り添いあって
懸命に二人の世界を生活を
築きあげていた

幸せだった はたから見ても
きっと そう見えた事だろう
本当に幸せだった

十年 待たせ過ぎた
一緒に家庭をやって行けるのか
自分に 自信が無かったんだ

喧嘩も増して いつしか
彼女は出て行った
何時もの朝 代わり無い風景に
カウンター上に置き手紙だけが
日常じゃ無かった 
ありがとう と さよなら
朝から途方に暮れた

悔やんだ 本当に悔やんだ
自信が無かった自分が
情けなくて 悔しくて
涙すら出なかった

アレから五年が過ぎ 秋から
雪の季節に変わる頃に
電話が鳴った
か細い声で 助けて と

新しい彼と新潟へ行った彼女
何が 有ったのか 泣いていて
言葉が 聞き取れない
何度も聞き直したが 切れた
スマホからは ツー ツーだけ

住民票から転居先を調べ
新潟まで向かったが
誰も住んでは いなかた
その先は 転居届が無い

一度 東京に戻り 
色々と考えたが 答えは
見付からず 焦るばかりで
何も変わらない

後日 警察や 色々な場所に
相談は してみたが 進展は
雪解けと共に 流れる日々

春 忘れた事も無いまま
衣替えになり  し舞い込んだ
写真を見ていた あの頃の
笑顔だった彼女を

発信者番号の無い
電話が鳴った 
普段なら出ないが
とっさに出てみた

風の音と、踏み切りの音
雑踏からだろう
誰だ！ 幾ら呼んでも
無言のままで切れた

次の日も、その次の日も
番号非通知が 続いた
彼女なのか 誰なのか解らない！

数週間後 また非通知で
電話が鳴ったが 出なかった
仕事で、出れる状況じゃ無かったから
次の日には 無かった

そして あの電話から三日後
ニュースの中に彼女の名前が
ニュースの内容だと
痴話喧嘩が原因での 事故か事件だと
ココから500m先の夕方だった

あの非通知電話は 誰だったのだろう
彼女からの無言の助けて だったのでは
ニュースを見た翌日には
痴話喧嘩での殺人だったと

亡くなったのは男の方で
殺人容疑者は 彼女だった
行く場所も 帰る場所も無い彼女
詳しい情報は 身内では無いから
教えてはもらえない

ただ 僕に出来うる最大の事を
して あげたかった 自信が無かった
僕が、全ての原因なのだから
顔を見れたのは裁判の時

刑期が決まり 面会には
出向いた が、本人が拒否で
会う事は無かった とても、残念だ

一年後 一通の手紙が届いた
送り主は 彼女だった
まだ刑期の途中らしく
文面には ビッシリと 思いの言葉が

ずっと彼からは酷い事を されていた
逃げる事も出来ず 心が病んで行き
周りに救いを求められず
ただ、僕の声だけが 救いだったと

あの日、最初の電話で 伝わっていたら？
僕が 聞き取ってあげていたら？
手紙は、その一通だけで 
一緒に暮らしていた最後の日と
同じく ありがとう！と さよならが

その後、何時 出所したかも解らない
今、何処で何を しているのかも

結婚に臆病な男性は多い
だが、大切なら自信を持ってほしい
二人なら きっと大丈夫だと！

途方に暮れる前に

貴方は大切な人を 変わりなく
接していますか？
月日と共に 居て当たり前とか
心の奥で 思ってませんか？

人の感情は変りやすいもの
初心を忘れずに 大切に

                   フィクションです！

                  皆様🤗こんばんは🌟

まぁ、人それぞれ の考えですから！
もし大切な人が居るのなら お互いが
妥協しなきゃ ならない事も在るでしょう
お互いが、思いやる気持ちが 続くなら
大丈夫😌

では良き夜を✨
笑顔と感謝を忘れずに🍀