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問題解決は「〜べき」を切り離すことから。

1.「〜べき」はどれも正しい

人に迷惑をかけたのだから、報いをうけるべき。

保護者なんだから子どもを指導すべき。

責任者はきちんと説明すべき。

役職や立場には責任がともなう。責任と義務はきちんと果たすべきで、それはある意味では当然のこと。果たされない時そこに不満を持つのは当然で、批難もまた必然だ。

忘れてはならない残酷な現実が2つある。

①追及しても納得行く答えは出てこない。
②追及してる間、事態は一切進まない。

2.できてない奴に求めることの不毛さ

ものごとは、スピードと質と量によって評価される。

同じ指示でも遅ければ困るし、
早くても言葉足らずならやっぱり困る。

適切なタイミングで、最低限伝わる内容を、不足なく伝えなきゃ事はうまく運ばない。

「〜べき」という理屈で人の責任を追及する場面は、タイミングで言えばすでに手遅れだ。来るべきタイミングで指示や指導や謝罪が来なかったから、不満をもち、怒るんだから。

タイミングを失する要因はざっくりわけて3つ。

①単純に遅かった
②タイミングを勘違いしてる
③そもそも必要だと思ってない

一番問題なのは③。

指示・指導・謝罪を必要だと思ってないから、タイミングもくそもない。最初からその対応自体を想定していない。謝罪会見して炎上してる人間は大半がこれだ。

当然、そういうときほどこちら側の怒りも大きくなる。

でも

こういう時こそ冷静に考えたい。

指示・指導・謝罪の必要性すら認識してなかった人間に「あなたがやるべきでしょ!」と文句を言う。言われた方は必要性を認識してなかったのに文句言われたからやる。当然、超絶低品質になる。

そりゃそうだ。必要性を認識してなかったんだから。

怒り心頭して追及して、やっとの思いで引き出した回答は、どうせ納得い
くものじゃない。それどころか、回答までの時間が長く、低品質なものだから、かなりの高確率でさらに怒りが増すことになる。

必要なのは追及じゃないんだ。

3.やるべきことは追及ではなく…

来るはずの指示・指導・謝罪がなくて怒る。
怒って追及し、回答を求めるも、なかなか来ない。
ようやく出てきた回答は責任逃れの低品質。
結局何も変わらずさらに怒りが増す。

これが現実。

一番問題なのは、事態が何も変わらないということ。

本当に必要なのは事態を改善することであって、遅きに失した責任者を追及することではない。でも、怒りに突き動かされるとその本質を見失う。

怒りのあまり責任者のケツを拭くのも嫌になるから「なんで私がやらなきゃいけないんだ」という気持ちも強くなる。

相手を責める気持ち
自分が動く必要はないという気持ち

それらがどんどん自分の手を止める。本当は、遅きに失した無能を動かそうとするよりも、必要性と重要性を認識している自分が動いた方が質もスピードも遥かにいいというのに。

大切なのは「〜べき」を切り離すこと。誰がやるべき、どうやるべき、いつやるべき…それは正しいことだけど、すでに起きたトラブルは、正しさでは解決できない。

まず問題を解決することが大切。

そのための力をきちんと蓄え、磨き抜いておきたい。

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放デイのスタッフをしながら、わが子の非行に悩む保護者からの相談に応じたり、教員等への研修などを行っています。記事をご覧いただき、誠にありがとうございます。