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施工する奥歯

紫色になっていく団地の窓で
あなたはカーテンに巻かれて
ホワイトアスパラ苦手だった
幼き日のベーコン巻き 思い出す
稚魚たちがざわめく夜の池を
2人は通り過ぎていた
大人になったらまた逢えると
世界の広さを見誤ったり
頭の内側から破裂する
そんな恋に憧れてあぶれて
どこ向きの風が吹いたのだろう
私は動けなかった
柔らかな場所に座りながら世界は
少しずつ空気を失っていく
あなたは噛み砕いたそれら全部
隠さないで一重瞼
この海が枯れるまで

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