ふたり
自分がグレーでも誰かがピンクであれば
世界は通常通り継承されていくかと
思えば実はそうでもなくって
いつまにか逆転していたと気づく夜
私のグレーは近所をぐるりと彷徨って
また朝方には戻ってくるのだろう
思えば長い年月を支配したこの2色は
総合するとグレーが広範囲を占めるのだが
圧倒的にピンクが塗り替えしてしまい
その印象が常に強烈であるがゆえ
そちらが世界の中心軸にされがちだ
でもよく考えてみてくれたまえ
うすぼんやりとしたグレーたちがその
ピンクの輪郭からそとを埋めていて
あくまでピンクを浮き上がらせる道具に
まんまと使われてしまっていることを
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