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少なくとも僕は

君がいつか失うものを
大切にしていたいのと
少なくとも僕はお金で
いくらかそれに払うよ
いまだ明けない夜の怖さを
誰よりもただ知っていたい
少なくとも僕が触った
手のひらが冷たくなければと
雨がしとしと降り注ぐも
枯れていくのはわかってる
冷めていつかは萎んでいく
光なんぞ無駄なこったと
世界中から攻められている
この国でまだ息を殺して
意味がなくなるすべてに
生きる理由があるということ
少なくとも僕の声が
何も意味など持たぬようにと

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