迫りくる足音【夢日記#404】

ホテルのシングルルームのベッドの上に二人で固まっていた。
相手は男性だったが、いやらしいことをしていたわけではない。
その部屋に2人で宿泊していたのか、何らかの事情で逃げていてたまたま逃げ込んだ部屋がそこだっただけなのか。
この前の状況を忘れてしまったので何があったのかは定かではないのだが、状況からおそらく後者ではないかなと思う。
ドアの外から足音がこの部屋に近づいてくるのが聞こえる。
古い建物なので歩くたび床がきしむのだ。
それは廊下だけではなく部屋の中も例外ではない。
足音の主は確実にこの部屋に向かってきている。
ドアには覗き穴があったから、状況を確認する意味でも早めにベッドを降りて部屋の床のきしみが足音の主に聞こえないうちにドアの前に行っておけばよかったのだ。
でも、そうしなかった。
足音がドアの前で止まった。
ノック音が響く。
それなら息を殺して足音の主が通り過ぎるのを待てばよかったのかもしれない。
そんなことをしてもおそらく足音の主には我々がここにいることがわかっている。
一緒にいた男がベッドから降りようとしたので私は「床がきしむ音でバレるからダメだって!」と止めたのだが、男は聞こえなかったのか大丈夫だと思ったのかベッドから降りてしまった。
案の定静寂の中に床がきしむ音が響いた。
『完全にバレた』
男は意を決したのか、覗き穴から外を覗くのではなくそのままドアを開けた。
『ちょ!ダメだって!』
開けた瞬間、足音の主が男に襲い掛かる。
足音の主は大鎌を振りかざした。
男は倒れた。
足音の主はベッドの上にいた私に視線を移す。
ものすごい速さで飛びかかってきた。
ダメ元でそこにあったシーツを投げつけたが、相手の動きを封じるつもりが相手の動きが早すぎて自分にシーツが覆いかぶさり何も見えなくなる。
どうせ鎌で切り刻まれるなら見えない状態の方がいいかもしれないと覚悟を決めた。
その状態でもみ合いがしばし続くも、なかなかその瞬間が来ない。
シーツをどけた瞬間鎌を振りかざされる恐怖心があったが、この状態に痺れを切らした私は思い切ってシーツを振り払った。

******************************
シーツを振り払ったと同時に起き上がりながら目が覚めた。
一瞬部屋に足音の主がいるんじゃないかと焦ったが、部屋には何もいなかった。
ただ、電気をつけっぱなしで寝てしまったので部屋が明るかったというだけ。
ほぼ一瞬しか見えなかったが、足音の主は学怖のこの動画に出てくるのと同じような仮面をつけていた。
死神だったのかしら。

仮に居留守を使ったとしても部屋のドアは木製だったので足音の主は鎌で壊して入って来ただろうし、部屋は一階だったのでドアがダメなら窓を割って入ってきたと思う。
追われていた・殺されなければならない理由は何だったのだろう。
時間として一瞬だったが、とてもしんどい夢だった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?