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AIによって、人が経済的に独立できるようになる説

技術の進化の嬉しい点って、「作業が減って、余暇が増える」とか「作業を減らして、より戦略的な・抽象的な思考に集中できる」とか、そういうのが多いと思います。

食器洗い機で皿洗わなくて良くなったり、タイプライターで字の綺麗さが均一化されて内容勝負になったり、といった感じです。

AI も技術の進化ではある

上記の考えを AI に当てはめると、

  • 「AI に雑務をやってもらい、人はビジネス戦略を思考する」

  • 「AI が絵を生成して、人はコンセプトの指示やアートディレクションを行う」

といったように考えられますが、AI はこれまでの技術と少し毛色が違うと考えています。

AI がこれまでの技術と異なる点

AIももちろん従来の技術と同じように、「人の作業的な仕事を代替する」という特性ももっています。

しかし、AI がこれまでの技術と異なるのは、AI は言葉を操り抽象的なアウトプットができるということです。

つまり、これまでの技術と異なり、抽象的な作業を代替する可能性を持っています

この図のように、これまでの技術の進化は言わば組織の末端の仕事を置き換えるのみでしたが、AI はリーダー・マネジメント層の仕事を置き換える可能性がある、と考えることができます。

ビジネスの観点で技術の進化を捉えると、つい「末端や単純作業の自動化が起きる」と捉えがちですが、AI の進化の場合には逆もあり得るという事です。

ただし悲観することはない

上記で紹介した図を見ると「どのレイヤーもAIに置き換えられるじゃん」と若干悲しい気持ちになりかねませんが、一方で良いことがあります。

それは、抽象的な作業が苦手な人が独立して経済活動ができるようになる、という可能性です。

人によって「何が得意か」「何をやりたいか」は異なります。

例えば、僕はWebサービスやモバイルアプリの開発が仕事ですが、一人で独立して動ける範囲は限られています。

UI のプログラミングは好きですが、ビジネス面で戦略を考えるのは苦手です。

基本的に自分は、誰かのビジネスに参加させてもらってプログラミングの仕事をする、という事しかやっていませんが、

これからは AI にビジネスのレイヤーを代替してもらい、自分は好きなプログラミングに集中して、個人として独立して経済活動ができるようになるかも知れません。

人は必ずしも抽象的なことをしなくてもいい

このように考えると、以下のようなことが出来るようになるかもしれません。

  • 絵を描くのが好きな人が、絵を描くことに没頭して、マーケティングを AI にやってもらって稼ぐ

  • 映画音楽を作るのが好きな人が、映画をAIに作ってもらって、自分の音楽をつけて作品として売り出す

  • 会話劇は得意だけど、全体の構成を考えるのが苦手な小説家が、AI に構成を作ってもらって、面白い小説を発表する

このように考えると、人は必ずしも抽象的なことをする必要はなく、どのレイヤーであっても自分がやりたいことをして経済活動を行えるようになるかも知れません。

手を動かすことを愛している人は、それ以外を AI にサポートしてもらい、経済的独立を達成するという道で全然いいんじゃないか、と思っています。


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