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マスクをしてても「えがお」は伝わる

マスクをしてるから伝えたいことが「伝わらない!」と感じた経験はありませんか?わたしもその1人です。

1年と6ヶ月ほど新型コロナウィルスの感染拡大に伴い、わたしたちの世界も大きく変わりました。

1番変わったことはマスクが必着になったこと。みなさんもそうですよね。

今までもインフルエンザ対策として、毎シーズンの冬は着用を義務にされていましたが、現在は夏も、もちろんマストです。

この期間、わたしが痛いほど学んだことの1つとして、コミュニケーション力が脆弱であることです。こんなにも「想い」が伝わらない理学療法士がいるものか?と膝ガクガクでした。

それは表情でこちら側の想いが伝わらない。その1点。

じゃあ今どうやってコミュニケーションを上手にとるのか?
こたえは、やっぱり笑顔だと思うのです。

今回はマスクが運んでくれた試練と、わたしなりの解決したことをnoteに記したいと思います。

マスクの効果っていかほど?

これまで、世界的にワクチンを受けたら1つのゴールとされていましたが、まだまだマスクは外せそうにありません。

スーパーコンピューター「富嶽」を使ったシミュレーションでは飛沫防止効果として、不織布が70%〜80%と高く、フェイスシールドのみでは20%とされています。(出典:読売新聞2021/8/26)

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ジリジリと熱気に包まれた真夏のリハビリで、ブリブリ汗をかきながら仕事していますが、思ったよりフェイスシールドの効果って高くないようです。

いまはリハビリ業界でもマスク+フェイスシールドでサービスを行うことが多い印象があります。わたしたちは「利用者さんに接触」することによって提供されるサービスで、その時間も40分以上になることが大部分です。

「もうちょっと背筋をのばしましょう」「右足を膝の高さまであげてバランスを取りましょう」など、ことばで説明するシチュエーションが多く、飛沫を防ぐ対策はマストになります。

その時に問題となるのは、みなさん、聴こえてますか?問題です。

みなさん、聴こえてますか?問題

わたしたちのお客さんは若くて70歳、もっとご高齢では100歳近くになります。「難聴」で聴こえにくい上に、マスクが声を防いでくる大問題が発生しました。

しかも、フェイスシールドも加勢します。20%ほどの飛沫防止なのに!とイライラしてしまいます。

伝わらないから、ことばで伝えようとして「大声」でしゃべりだす。
ん?大声だしたら、飛沫も多くならない?これダメじゃん。

筆談だ!いや、老眼で読めないか。

じゃぁ大きく声出した方がいいのか?のエンドレスループでした。

目は口ほどのものを言う 賢馬ハンス物語

この時、わたしは小学校の担任、さかぐち先生が語ってくれた目は口ほどにものを言う、代表的な物語を思い出しました。


19世紀末にドイツで飼われていたオルロフ・トロッター種の馬のはなし。

飼いぬしから簡単なさんすうの問題を出され、その答えを蹄(うまの脚)で地面を叩く、ことで有名となりました。

答えをどのように導き出されたのか?を調査したところ、計算をしていたのではなく、観客や飼いぬし、出題者などの周りの微妙な変化を察知し、答えていたのでした。

こん日では、このような現象を「クレバーハンス効果」と呼ばれている。

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(引用:Wikipedia賢馬ハンスより)

馬であったとしても、微妙なまわりの心情、表情の変化をとらえているのです。

こどもは親の表情を的確にとらえる

わたしの1歳になる娘、愛称「ききらら」ちゃんのはなしをします。

ききららちゃんはことばでわたし達の言っていることが分かりません。
当然ですよね、1歳ですから。

でも、わたしが「Yes」なのか「No」なのかを敏感にキャッチできます。

「もっとアンパンマンクッキーを食べたい!」と、わめきだしても、わたし達が「もう無いよ!」と表情メッセージを伝えたらシュッとキャッチするんですよね。

そして、床で、もだえ始めます。「にゃのにゃ!」って言います。

ちょっと、ワル知恵を働かして「まだあるよ〜」と言いながら眉間にシワを寄せてみました。

もだえ始めました(笑)。

やっぱり「ことばで伝え」なくても、ひとは(生きものは、といえるかもしれない)表情メッセージを受け取ることができるんだな、と分かりました。

それが分かったいま、ききららちゃんから「えがおをもらう方法」を編み出しました。

えがおで目を見るだけ、です。

えがおってとっても簡単なメッセージなんですよね。「敵じゃないよ。味方だよ〜」って。

いまはそれを仕事で痛感しています。

わたしは「ことば+表情メッセージ」が大切だと思っていましたが、これを機に変えました。

「表情メッセージ+ことば」順なんです。

マスクをしていても、表情メッセージを伝えよう

はなしをお仕事に戻すと、やっぱり表情メッセージって大切なんですよね。
じゃぁマスクしてたら伝わらないってことじゃん!

いや、目もとで伝えられるんです。

賢者ハンス物語にもありましたが、生きものは敏感に周りの状況や姿勢を察知することができます。

ききららちゃんも同じでした。マスクをした外出先でもピピピ!と、こちらがわのメッセージを受け取れるんですね。

もし、マスクをしていて「Yes」「No」を伝えにくかった時、3つの方法で乗り切れるって、発見しました。

①「わかります」→まゆげを上げて、小刻みにうなづこう

②「わかりません」→眉間にシワを寄せて、少し頭を傾けてみよう

③「良いですよ」→笑顔で、おおきくうなづこう

最後の③「良いですよ」は笑顔でこころからの表情がポイントです。
結局はマスクで隠れていても、伝わるんですよね。

まとめ

わたしはマスクをしなくてはならない状況でもことばで伝えよう!って頑張り過ぎていました‥‥。

目は口ほどに物を言う「賢馬ハンス物語」や「ききららちゃん」の経験で、メッセージを表情やコチラ側の小さな変化から伝わるってことを伝えたくてnoteに残します。

また、マスクで困っておられる方の少しでも助けになれれば、とっても嬉しく思います。

こちらのnoteもおすすめです。


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