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膝関節 第13回 《変形性膝関節症 後編》

本日は、第10回の記事で書ききれなかった内容を書きます。


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日本人は、内側型(内反型)に変形する膝関節症が圧倒的に多いです。

そして、その内側型(内反型)に変形する膝は、左膝に多いということです。

左右非対称の姿勢パターンで有名なのは、右利きの人は右肩が下がるというKendallの考察です。(Kendall;筋;機能とテスト-姿勢と異痛み-,西村書店,2006より)

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またKendallは著書で、左右の筋アンバランスについて左の大腿筋膜張筋は硬化し短縮するとも述べています。(Kendall;筋;機能とテスト-姿勢と異痛み-,西村書店,2006より)

ここから、なぜ内反変型は左膝に多いのかの仮説を述べます。

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まず左右の姿勢非対称として、最初に右肩が下がり、次に下記のような過程をたどります。

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次は、視点を変えてオックスフォード大学の著名な臨床家であるJohn Gibbonsが著書で述べている寛骨の左右非対称性からの仮説を述べます、

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姿勢パターンの変化は、個々人で多様なため、一般化するのは難しいですが、

長嶺隆二らの報告により、右利きの症例の左膝に内反傾向が強いことはエビデンスとして挙がっているため、今回はKendallやJohn  Gibbonsといった世界的に著名な臨床家が述べている左右非対称の姿勢パターンから自分なりに、左膝が内反する過程を仮説として述べてみました。

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引用:

長嶺隆二らほか,2020:変形性膝関節症症例において,脛骨関節面の形状は左右で異なる.整形外科と災害外科,69(1)173~176.


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