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不足しやすい栄養素とは?

たんぱく質不足、ビタミン不足、カリウム不足、亜鉛不足など耳にし自分は足りているだろかと心配になった経験はありますか?栄養不足だと感じますか?栄養が足りているか足りていないかを調べるための手助けとなる研究をご紹介しましよう。その研究のひとつに個人内の日間変動を調査した研究があります。

日間変動は偶然誤差の性格が強く、一定数以上の対象者を確保できれば、集団平均値への 影響は事実上無視できる(注意:標準偏差など、分布の幅に関する統計量には影響を与えるために 注意を要する)。また、個人の摂取量についても、長期間の摂取量を調査できれば、偶然誤差の影 響は小さくなり、その結果、習慣的な摂取量を知り得る。しかし、日本人成人を対象とした研究に よると、個人の習慣的な摂取量の±5% 以内(エネルギー摂取量が 2,000 kcal/日の場合は 1,900 〜2,100 kcal/日となる)の範囲に観察値の 95% 信頼区間を収めるために必要な調査日数は 52〜 69 日間と報告されている 169)。

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上記表の研究:エネルギーの個体内および個体間変動
人の成人における栄養素と栄養素の摂取量:年齢の影響
の食事の評価に必要なグループのサイズと記録の数の性差(日本疫学会)

背景:エネルギーと栄養素の摂取量の個体内および個体間変動に関する情報は、通常の食事摂取量を正確に推定するために重要です。 
方法:食事記録法を使用して、日本人の成人のエネルギー摂取量と31種の栄養素の摂取における年齢と性別の個体内および個体間変動を調べました。 また、グループの平均摂取量を推定するために必要なグループサイズと、グループ内の個人をランク付けし、個人の通常の摂取量を評価するために必要な日数を、すべて適切な任意の精度で計算しました。 日本人女性(若い:30–49歳、n = 58;高齢者:50–69歳、n = 63)と男性(若い人:30–49歳、n = 54;高齢者:50–76歳、n) = 67)各シーズンの連続しない4日間の食事記録を完了した(合計16日間)。
結果:個人内変動と個人間変動の係数は、一般的に、女性と比較して、高齢者グループと男性よりも若いグループの方が大きかった。 グループの平均摂取量を推定するために必要なグループのサイズ、および個人の通常の摂取量を評価するために必要な日数は、一般的に若いグループと男性の方が大きかった。 一般に、女性と高齢者をランク付けするには、より長い期間が必要でした。
結論:日本人の大人のグループでは、年齢、性別、栄養素によって、グループのサイズと適切な食事評価に必要な記録の数を推定するために使用された個人内変動と個人間変動の係数が異なりました。

エネルギー量を95%信頼区間に収めるには最低69日必要であり、ビタミン、ミネラルなどの微量栄養素ではさらに多くの調査日数を要します。あなたは栄養素が不足していると断言できるでしょうか?さらに他の研究も見てみましょう!

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