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疎遠の父への手紙 ☆介護〜癒し☆

その時は、突然やってきました。

夏風邪で1週間ほど小休止。

「そろそろ大丈夫そうだな・・」と感じ始めたころ、数十年にわたり、疎遠にしている父に、手紙を書いておこうと思い立ったのです。

税理士さんからのプッシュ

母からの相続も含め、お世話になっている税理士さん。

父と疎遠になった理由も含め、やんわりと説明をしているものの、何となく腑に落ちないご様子。

「連絡先の電話番号は?」とか「手紙は?」などとおっしゃるので、「父がそういうコンタクトをとることを望んでいないので」と電話で数回伝えていました。

が、、一般的な感覚からすると、「そうは言っても・・」という思考になるのは、私にもよく理解できます。

しかし、父はその一般的な”観念”やら”感覚”というものとは異なる感性をもち、そのような生き方をしているわけですが、なかなかそういうものって伝わりづらいものだ・・と感じていました。

とはいえ、家族の状況がどうであれ、行政的な手続きを求められないとも限らない・・などと悶々していている流れの中で、久しぶりの夏風邪だったわけです。

毒だしが終わったからでしょうか?

何かきっかけがあったのか?

・・それすらも意識的に定かではありませんが、父に手紙を送る時の封筒を買いに行こうと、自然とそういう気持ちになりました。

淡いピンク色の封筒。

そして、書きたい内容も自然と湧き出てきました。

今年3月に母に亡くなったこと。

そして、二人が出会い、結婚されて、今私がこうしてここにいることの感謝。

それ以上に感謝することはない・・ということ。

短い手紙ですが、「それが一番伝えたいことなのだ・・」と腑に落ちました。

もちろん、私の連絡先は記載しましたが、”何かアクションをおこしてほしい”というような期待を手放し、ただただ感謝ができたことは、とても素晴らしい体験でした。

よく考えれば、80代の父が、自分で手紙を読める状況なのか・・それすらも実際には分かりません。

しかし、疎遠になっていても、父娘であることには変わりはない。

そして、そこに”愛と感謝”があることには変わりない。

母とはまた、違うかたちの"愛のあり方"を学べたような感じがしています。






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