#21 ストレスを手放す?
stand.fm『瞑想Cafe』の21回目の放送です。
『瞑想Cafe』では、ストレスを手放し、苦しみから解放されることをメインテーマにしています。
今回は、ストレスを手放すとはどのようなことなのかについて、お話したいと思います。
『瞑想Cafe』では、瞑想に関することを中心に、心とからだの健康をテーマに話をしていきたいと思います。
特に、ストレスを手放し、苦しみから解放されるために役立つ情報を発信していきたいと思っています。
そのために役に立つ情報として、マインドフルネス、ヴィパッサナー瞑想、ブッダの教え(ブッダ・メソッド)、アーユルヴェーダなどを中心に、誰にでもわかりやすいように、私の体験を交えながら、ご紹介していきます。
この記事では第21回の放送内容を要約して、お伝えしたいと思います。
1.ストレスとは(復習)
ストレスとは、もともと物理学の分野で使われていた用語です。
物体の外側からかけられた圧力によって歪みが生じた状態を言います。
私たちの心におけるストレスとは、
外からの刺激に適応しようとして、
心や体に生じたさまざまな反応を「ストレス反応」といい
外からの刺激に耐えられない『心の歪み』の反応のこと
2.「内科医たけお」チャンネル(stand.fm)
私たちは、ストレスがたまったと自覚したときの、自分なりのストレス発散、ストレス解消法がありますよね。
カラオケに行く
旅に出る
スポーツをする
おいしいものを食べる
人に悩みを聞いてもらう
家で音楽を聴く、読書する など
適度にストレスを発散する方法を人ぞれぞれあると思います。
ただ、 昨日スタエフ放送の「内科医たけお」チャンネルの「ストレスの対処法」を聞いてビックリしたことがあります。
心療内科の初診の問診票で、“ご自身のストレス対処にどうのように対処しておられますか?”という質問があるそうです。
その回答で一番多いのは、“ストレス対処法がない“と答える方だそうです。
自分にはストレス対処法がないと思っているから受診しているのでしょうか?
または、ストレス解消法がないため、どうしようもないと感じて受診しているのでしょうか?
まだ、ストレスを自覚して、診療内科を受診することができるのであればいいですよね。
ほとんどの重症の方は、誰にも相談せずに、孤立してしまうのではないでしょうか。
ストレスを溜めない、ストレスにどう向き合うか、どう対処するか、
これは、とても重要なテーマだと思います。
3.心のストレス状態
第20回では、ストレス状態を柔らかいゴムボールの例でお話しました。
◇適度なストレス状態の場合
指で押さえて、ボールが歪んでも、
指を離すと、すぐ元の状態に戻ります。
この状態であれば、ストレスは蓄積されずに、すぐに元の状態に戻れて、
何も問題はありません。
適度なストレスは、健康に良いとされていたりします。
◇過度なストレス状態・ストレスが蓄積された状態の場合
強い刺激があったり、ずっと強い力で押されていると、
柔らかいゴムボールが変形して、
固くなって固まり、弾力もなくなり、
元に戻れなくなり、歪んだままの状態になってしまいます。
心は押しつぶされた状態になってしまっています。
もし、強い外部からの刺激があったとしても、固くなったり、弾力がなくならなければ、元に戻ります。
もし、心が柔らかいゴムボールのままでいられたら、過度なストレス状態にはならないのです。
外部からの刺激は変えられなくても、私たちの心が
その刺激に対して変化しなければ
その刺激に反応しなければ
固くならずに、柔らかいままで、すぐに元に戻ることができます。
そのため、ストレスは蓄積されません。
4.ストレスを手放すとは
心がどうしようもないストレス状態のとき、私たちの心は固く押しつぶされています。
外からの強い刺激で、心はすごく歪み、
それに意識が集中し、心はそれに囚われ、
飲み込まれてしまっています。
私たちは無意識に、心はそれを強く、しっかりとつかんでいます。
そして、力いっぱい、力を入れています。
力を緩めることも、手を離すこともできなくなっています。
私たちは、このようなことを無意識に心の中で行ってしまっているんですね。
「 ストレスを手放す」とは
つかんだままにしないで、手を離すことです。
すると、力も抜けて、心はそこから解放されます。
客観的に自分を観れるようになります。
元の状態に戻れるようになります。
これが、「手放す」ということです。
ストレス、恐れ、悩み、苦しみを手放せたら、常に『手放す』ことができたら、それが理想です。
では、ストレス耐性に強くなることがが理想でしょうか。
例えば、私たちの心が、厚い表面と強い弾力があれば、強い刺激を力で弾き返せるぐらい、弾力を持った強いボムボールであったらどうでしょう。
そんな心、とても強そうですよね。
しかし、弾力が耐えらえないほど強い刺激が来ると、一瞬ではじけ飛んでしまいます。
抵抗すればするほど、反動も大きくなります。
それよりも、強い刺激があっても、刺激にとらわれずに、刺激が通り抜けてしまうゴムボールがあったらどうでしょう。
外からの強い刺激に何もとらわれないで、執着しないでいられたら
心が反応しないで、何も歪みが生じないでいられたら
これが、本当の意味で手放している状態と言えます。
5.「手放す」ことにならないもの
「手放す」ということを理解するために、逆にこだわりを「手放す」ことにならないものとはどんなものでしょうか。
1.本当はああだったかもしれない、こうだったかもしれないと後悔する。
2.自分以外の誰かのせいでこうなったと思い込む。
3.不満を解消しないまま、別のところに満足を求める。
4.古い問題に対して、新しい解決策を必死で探し求める。
5.期待をしぼませて、妥協する。
6.あのころはよかったと思い出させるような人や場所を、
つらいという理由で避ける。
7.これで良かったのだと自分を納得させようとする。
8.自分の考え方に味方になってくれる人を必死で探す。
9.あらかじめ心の中で会話を練習しなければ、自信が持てない。
10.自分はいつだって「何か」へのこだわりを捨てることができる
のだと、かたくなに思い込む。
この逆が「手放す」ということになります。
この上記10項目は、
『嫌なことは手放してみよう』
成功と幸せを引き寄せる真実の法則
ガイ・フィンリー著
1990年に刊行されて以来、世界的なベストセラーになっている本からの引用です。
私の体験談を前回も私のnoteでも、お話しているのですが、ある時期にとてもすごいストレスに押しつぶされて、どうしようもない時期がありました。心が押しつぶされて、小さく固く、凝り固まった状態のときです。
その時期に、書店で目について購入した本です。
この本に救われ、それ以降「手放す」というキーワードは自分の中で大きなものになっています。
6. どうしたら「手放す」ことができるのか?
「手放す」という行為は、自分を犠牲にすることでも、自己否定をすることでも、不快な感情でも、怒りでも、まったくありません。
自分の外側にあるる何かから、解放させることでもありません。
「手放す」とは、次のようなことを言います。
強い刺激があっても、刺激にとらわれないこと
心がとらわれ、ぎゅっとつかんだままにしないこと
こだわりに執着しないこと
心が反応しないこと
弾くのではなく、そのまま反応しないこと
私は仕事柄、社会人になって以来、さまざまな自己啓発法やコーチング、
NLPなどを勉強してきました。
また、カウンセリングも少し学んでいました。
そして、プライベートでも、アーユルヴェーダや代替医療など学び、マントラを用いたサマタ瞑想などを実践していました。
これだけやっていれば、普通の方よりは上手に対処できるはずですよね。
私なりにいろいろ試しましたが、その瞬間、一次的に効果があるものもありました。
しかし、すぐに元の状態に戻り、その時の私にはほとんど無力でしたね。
本当に私が救われたのは、何だと思いますか?
実は、2500年前の教え、お釈迦様の教え、ブッダのメソッド、ヴィパッサナー瞑想なのです。
ヴィパッサナー瞑想は、お釈迦さまが悟りを開いたときに行っていた瞑想法です。
この『瞑想Cafe』でも、何度も説明してきた「マインドフルネス瞑想」、
そのベースになった瞑想法です。
ヴィパッサナー瞑想をベースに、宗教色を排除し、日常的な感情コントロールに有効なテクニックに絞り、そのエッセンスをまとめたものがマインドフルネス瞑想になります。
ヴィパッサナー瞑想は知らなくても、マインドフルネス瞑想は聞いたことがあると思います。
マインドフルネス瞑想に関しては、第5回以降説明していますので、そちらを参照ください。
次回以降で、具合的にどうすれば「手放す」ことができるようになるのかについて、お話したいと思います。
※【図解】ブッダメソッドも参考にしてください。
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