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子供が見る〇〇のCM

昨日は20:30からサッカー日本代表が
アジアカップでイラク代表と戦った。

学校から帰ってきた息子は開口一番
「パパ、今日夜試合あるの知ってる?」と
私に問いかけてきた。

知らなかったと答えながら
彼の目を見てみると、もはやそのことしか
頭にない様子である。

しかし、このままサッカーのことばかりを考えて
夜を迎えたならば間違いなく妻から
「もう宿題終わったん?」などという
水を差す言葉にこの熱がかき消されるのは
火を見るよりも明らかである。

そこで、私は息子にアドバイスをすることにした。

「今日のサッカーを邪魔されずにみたいnなら
ママが何も文句を言わないぐらいの状態に
仕上げといたらいいと思わん?」

頭の中で妻に宿題や公文をしたのかと指摘をされて
テンションが下がる自分の姿が想像できたのであろう。

息子は「わかった」と言いながら机に向かい始めた。

しばらく机に向かった後、息子は自分が完了させた
タスクを報告してきたので、
私はそれを受け入れ、
「これでママがやれというならパパが止めてやろう」と
息子に約束した。

これで心置きなく彼の頭の中はサッカー日本代表のことで
一杯になった。

そうしてむかえたキックオフの時間。

テレビの前で息子と妻が座り、
試合の行方を見守っていた。

私と娘はインフルエンザに罹患しているので
早々に2階の寝室に退散していたのだが、
2階の寝室は1階リビングの真上に当たる部屋なので
テレビの音がやたらと響くのだ。

しかも、我が家は妻の意向で壁掛けテレビにしたので
壁を通じて2階の寝室まではっきりと
音が聞こえるほどなのである。

日ごろ家族で寝るときに誰かが1階でテレビを
見ているというシチュエーションがあまりないので
気にならなかったのだが、
これは完全に盲点であった。

画面を見ていないので詳細はわからないが
解説者がボールが渡った選手の名前を連呼し、
シュートしたり、ゴールに接近する度に
絶叫する声が何とも言えず耳につく。

しかし、横では娘がそんなことを気にせず
ぐっすりと眠っているので
わざわざ息子たちに「音量を下げてくれ」と
水を差すのもどうかと思い
私はそのまま耐えることにした。

そうして迎えたハーフタイム。

ようやく静かになるので、この間に
眠れると思っていたのだが、
テレビから流れてくるCMの音声が私の耳に妙に残ったのだ。

何のCMかというと、ビールのCMである。

サッカーの試合はビールメーカーが提供している
キリンチャレンジカップのようなものもあるので
当然切り離すことはできないだろうし、
先日までサッポロ黒ラベルのCMには
息子が尊敬してやまない三笘選手が
出ていたほどである。

だが、私的には明らかに子供が見る時間の
番組にビールがCMを出す事が
どうにも違和感でしかないのだ。

お酒は20歳からと言いながら
これだけCMをして視聴者の興味を惹くのは
矛盾していると思うからである。

今は自ら飲まなくなったが、
私は以前毎日晩酌をしていた。

だが、それも子供たちが興味を示さないように
自分なりの注意を払っていたし、
子供たちの前でお酒の味についても
あまり述べないようにしていた。

別に大人になって子供が飲みたいと言う分には
私は止めるつもりはないが、
やはり未成年のうちに興味を持ち
飲もうとすることは止めなくてはならないと思っている。

2階の寝室でモジモジと寝がえりをうっていた
私であったが、
何だか1階から聞こえてくるビールのCMを
聞いていると腹立たしくなって
息子にハーフタイムの間はテレビを消すよう依頼した。

嘘のように静かになる寝室。

ちょうど昨日、なんでもやってみる母さんが
喫煙についての記事を書かれていたが

飲酒も極端に言えばこれと同じことではないだろうか。

飲酒の場合は喫煙と違って周りへ直接的な
害を加えることはないので
その点では大きな違いであるが
どちらも20歳までダメであること、
また、どちらも成人に対して害を与えることは
まぎれもない事実である。

酒は文化的な側面も持つので
完全になくすことはできないだろうし、
私自身人と酒を飲みながら交流することは
嫌いではない。

だが、子供を持つ親としてはとても複雑な
気持ちになるのは事実である。

テレビの視聴者減少に歯止めがかからないと
よく言われるが、
子供が見る時間にも
平気で酒類や公営ギャンブルのCMを
流し続けるメディアに対して
子を持つ親が三下り半をつきつけたと
いう側面も少からずあるのではないだろうか。

他にどのようなメディアで放送しているかは
わからないが、
少なくとも次の試合は余計なCMの入らない他のメディアで
見てほしいと思いながら
眠りについた私であった。

ちなみに私は自らの意思では飲まないが
基本的にお酒を飲むこと自体は好きである。
決して飲酒文化を否定しているわけではないことを
誤解しないで欲しい。

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