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減点方式の評価になっていないか

あなたの評価はちゃんと加点方式だろうか。

いきなり何の話かと思われるだろうが、
どんな話に置き換えてもらってもいい。

会社員の方なら職場での評価で
考えてみるといいし、
それ以外の活動ならば、
自分で自分の評価をする場合を
考えてみてほしい。

会社員は他人(上司)の評価で、
それ以外は自分の評価になってしまうが、
これについては後程説明しようと思う。

では、一体加点方式とはどういうことだろうか。

それは何かうまくいったり、できたことがあれば
その都度加点をしていく方式のことである。

本当にポイントを加算する必要はないが、
気持ち的にプラスで上乗せするような
イメージの評価方法である。

私は本来仕事やプライベートの活動は
この評価方式であるべきだと思うのだ。

なぜなら、私たちは日々仕事や活動を通じて
何かしらの成長を遂げ、確実にできることが
増えていっているからである。

会社員の方なら想像してみてほしい。
今から5年前の仕事と今の仕事では
何かしら変化があるはずだろうし、
人によっては役職も変わって仕事内容自体が
ゴロっと変わったことだろう。

もちろん会社の評価の場合は、
考課に影響してくるので、
他の人との比較がどうしても出てきてしまうが、
仮に比較しないといけないとしても
フォーカスすべきは伸びた部分だけでいいのだ。

ところが、多くの人はこの加点方式で
評価がされていないし、
自己評価においてもこの逆の減点方式が
取られてしまいがちである。

減点方式は現状やるべきことを
パーフェクトにできて初めて0となる。

そして、うまくいかないことが起きるたびに
減点を繰り返して、最終的に残ったスコアで
評価をするような方式である。

格闘ゲームのパワーのようなものだと
想像してもらえばわかりやすいだろう。

この方式は一見すると加点方式と
本質的に変わらないように見えるが、
実際に評価をしてみると
心理的な影響は全く異なってくる。

加点方式は基本的に減点されることがないので、
新たな得点を得るための材料を
自ら探していくことが勝負のカギとなる。

職種や取り組むことによって
内容は様々異なるだろうが、
仕事ならば何かを改善することで
加点とすることができるし、
そのほかの活動でも何か資格を得たり
新たな分野を学ぶことも加点要素となる。

ところが減点方式の場合は
加点方式と全く異なってくる。

減点方式のもとではチャレンジすることは
減点の原因となるリスク以外の何物でも
なくなるからである。

新たなことは失敗してしまうという
リスクをいつでも抱えている。

本来ならばその失敗を糧に
さらに挑戦していけば成功に近づくのだが、
減点方式の場合は失敗を繰り返すたびに
減点されていき、
結果として成功したとしても決して
加点がされることがないのだ。

まさにチャレンジは減点のリスクなのだ。

ではどうやって周りと競うかというと
自分は言われたことだけを着実に行い、
ガードをガチガチにしたうえで、
相手の減点になるような攻撃を
しかけるのである。

「あいつはこんなミスをした」
「あいつは失敗した悪いやつだ」

このように相手のあら捜しをして
減点に持ち込むことでしか
自分が勝つことはない。

これが正しい姿かというと
Yesと言う人はほぼいないだろう。

しかし、あなたの職場での評価や
自分自身での評価はどうだろうか。

完全に減点方式とは言わずとも
多少、減点方式の要素が入っていたのでは
ないだろうか。

私はこの減点方式こそ
組織や自分自身を衰退させる
大きな原因ではないかと考えている。

私たちが今後もっと伸ばしていきたいなら
減点方式の評価を可能な限り
排除していくしかないのだ。

冒頭にも書いたが職場での評価は
他人(上司)はするものなので、
これを変えることは実質難しい。

しかし、仮にあなたの働く職場が
減点方式の評価ならば、
あなたは加点方式の会社に転職を
すればいいのである。

転職が大変なことであることは
私も経験者なので理解はしているが、
減点方式の組織で得られるものは
基本的になにもない。

あなたが完全に現状維持を望むのならば
そこに居続ける事も悪いことではないが、
あなたが成長を望むのならば、
減点方式の会社に居る時間はムダ以外の
何物でもないのだ。

そのぐらい減点方式の評価は
私たちにとって毒なのだ。

では個人の評価として
減点方式を避けるためには
どうすればいいかと言うと、
自分ができたことにフォーカスすればいいのである。

毎日何かしら活動する中で
日々できるようになったことはあるはずである。

これは決して大きなことである必要はない。
ショートカットキーを1つ覚えたというような
些細なもので全く構わないのだ。

それを1日1回でも繰り返していけば
確実に私たちはできたことだけに
フォーカスできるようになってくる。

言うまでもないが、この時に決して
できなかったことにフォーカスはしなくてもいい。

たまたまその時はできなかっただけなのだ。
少し成長した自分ならば余裕でできるものに
少し失敗したからといって
そこに目を向ける必要などないのだ。

もちろんこれは失敗をスルーしろ言っているのではない。

失敗の要因を分析し、その対策をしっかりと
打つことは絶対に必要なことだからである。

そうして対策をしっかりと打ったならば
失敗はもはや減点対象ではなく、
加点対象になるのだ。

何度も言うが、あなたが成長したいと思うなら
減点方式の評価にメリットは何一つない。

来年のスタートを切るまであと2週間。
あなたの評価方式がどちらなのか
しっかりと見直してみてはどうだろうか。


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