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英語を話したければ翻訳サイトを使うべし

私は外資系の会社で働いている。

親会社はアメリカなので、
仕事をしていると嫌でも英語を使う機会が
やってきてしまう。

私の場合はそれを望んで
今の会社に入ったような部分もあるので
全く英語を使うことに対してネガティブな
感情はもっていない。

だが、会社の中には
英語アレルギーを持つ人もいる。

なぜそんな方が外資系の企業を選んだのか
若干ナゾではあるが、
先日とある人と話していた時のこと、
その人がふと私に聞いた。

「〇〇さん(私の苗字)ってやっぱり
翻訳サイトとか使わないんですか?」

海外の人とメールのやり取りが多いという
話しの流れで出てきたので、
このような質問が出てきたのであろう。

彼の中では英語に自信があるから
翻訳サイトを全く使わずにメールを書くと
思っているのかもしれない。

しかし、残念ながら私は翻訳サイトを
しばしば使っている。

もちろん単純な返信であれば、
即興で返答してしまうが、
ものごとの背景を説明したりするときには
自分で英文を考えたあとに
あえて翻訳サイトを確認することがあるのだ。

自分で英文を考えたのに
なぜそんなことが必要なのかと
思う方もいるかもしれないが、
私は自分の翻訳の正しさを確認したいのではない。

自分の頭の中の日本語を英語に寄せていきたいのだ。

これだけ聞いてもわかりにくいと思うが、
私たちは頭の中にある気持ちを英語として出す際に
一度日本語に置き換えてしまう。

この時に多くの人は日常で使うような
自然な日本語に置き換えるであろう。

しかし、次にそれを英語に変換しようとしたときに
必ず引っかかりが生まれてしまうのだ。

ご存じのように日本語と英語では語順が異なるし、
言葉の生まれたバックグラウンドも全く違う。

そして、その変換時の引っかかり故に
思ったことを英語で伝えられず
多くの人が「私は英語が苦手」と言ってしまう。

よくバイリンガルの方は日本語→英語という
翻訳を頭の中ではしないと言われるが、
そのレベルにいきなり私たちが到達するのは
正直言ってハードルが高い。

では私たちがすべきことは何かと言うと
自分が頭に浮かべる日本語を、
もっと英語に翻訳しやすい日本語に
置き換えてやればいいのである。

ここで登場するのが翻訳サイトなのだ。

翻訳サイトを使ったことある方なら
自分が入力した日本語に対して
おかしな英語が出てきた経験がある人も
多いのではないだろうか。

最近の翻訳サイトはかなり精度が上がってきているので
少々口語調でも比較的違和感なく翻訳してくれるが、
それでも意図をくみ取ってくれる割合は7割ほどである。

私がやっているのは、自分で英語を書いた後に
その中で意図したかったことを、
日本語で翻訳サイトに入力することである。

そうすると、多くの場合若干ニュアンスが
異なる英文が翻訳されて表示される。

そのニュアンスが異なることを確認したら
次はしっくりくる翻訳になる英語になるように
日本語のほうを修正していけばいいのである。

翻訳サイトは当然ながら誰かが
翻訳をしているわけではなく、AIが翻訳している。

AIは学習をさせることができるが、
その根底には日本語→英語の翻訳の基本ルールが
必ず入っているはずである。

私たちは学生時代にずっと英語を学んできたが、
そこで教えてもらったことは基本的に
日本語⇔英語の翻訳の基本ルールではないだろうか。

長文を1センテンスずつ読み、それを
日本語に変換していく授業や、
日本語から英語に置き換える際の
文法を学んだりしてきた。

その証拠に英語の授業で使うテキストは
必ずと言っていいほど英文の下に日本語訳が
書かれていたはずである。

つまり、私たちの頭の中には
翻訳の基本ルールはある程度入っているのだ。

ところが、多くの人はこの翻訳を
スムーズにできない。

これは前半にも書いたように
頭に浮かべる日本語があまりにも
翻訳しにくいものだからである。

翻訳サイトを使って、
しっくりくる翻訳が得られる日本語を見つけ、
それを習得することは
結果として私たちの頭の中にある
翻訳ルールをしっかりと活用することに
つながるはずである。

実際、私はこの訓練をし始めてから
英語のスピーキング力が上がった自負がある。

よく日本人の英語力が他国に比べて
劣っていることがクローズアップされるが、
それも言語的な違いが大きいからこそであると
私は思っている。(英語教育に問題がないわけではないが)

それならば、翻訳が難しい日本語を
できるだけ的確に翻訳しやすい日本語に
置き換えてやればいいのだ。

あなたがもし英語のスピーキングに悩んでいるならば
ぜひ翻訳サイトを使って日本語から
修正してみてはいかがだろうか。


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