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プリキュアのターゲットは誰だったのか?

プリキュアのターゲットは誰ですか?
そう聞かれたらあなたは何と答えるだろうか。

「そりゃ小学生以下の女の子でしょう」
そう考える人が圧倒的に多いだろうが、
果たして本当にそうだろうか。

そんなことを感じた話を今日は書こうと思う。

先日出した記事で私が連続ドラマをリアルタイムで
視聴しない理由を書いたのだが、

そのきっかけは昨年2月から始まったプリキュアが
終わることであった。

実はこの記事から私の大好きなnoterさんであるようこさんが
同じことを感じてくださったらしく、
ご自身の娘さんに今のプリキュアが終わることを
寂しく思わないのかを聞いてくださっていた。

そして、私も自分の娘に聞いてみたのだが、
答えはようこさんの娘さんと同じく
「寂しくない」ということであった。

子供にとっては今あるものが終わってしまう喪失感よりも
次の新しいプリキュアに対する好奇心のほうが
勝ってしまうようである。

そして先週の日曜日、
私は寂しさ、娘は次への期待感を胸に
いよいよ迎えた最終回を視聴した。

先週の放送で既に敵との戦いは終えていたので、
最終回ではエンディングに向けた話が
展開される流れとなっていた。

そうして、話を見ている中で
ある不思議なことに気がついたのだ。
それは、感動や寂しさを誘うようなシーンがあちこちに
ちりばめられていたことである。

先ほども書いたように戦闘は先週で終了していたので
今週はプリキュアに変身する必要はなかった。

ところが、戦闘とは関係ない目的で
最後の変身をしたり、
主人公たちが一緒に歩いてきた仲間と
別々の生活に入ることを惜しむようなシーンが
放映されていたのである。

最終回ということもあり、
昨日は妻も一緒に見ていたのだが、
最後の変身シーンで妻は少し涙ぐんですらいた。

ところが、娘は特に寂しそうな様子は特になく、
純粋に変身シーンを楽しんでいるだけであるし、
ストーリーを淡々と見ている感じである。

これはよく考えると不思議な事ではないだろうか。

プリキュアのターゲットが子供であるならば、
このようなシーンは必要ないはずである。

ひたすらに明るい展開で次のプリキュアに引き継ぎ、
終わりかどうかわからないような展開のほうが
子供にとってもワクワク感が増すであろう。

しかし、そうしなかったのには
必ず別の理由があるはずである。

それはプリキュアのターゲットが親だからではないだろうか。

もちろん子供が憧れる要素はしっかりと入れて
子供に好かれることは第一前提であるが、
ターゲットという意味でいうと子供というよりも
親のほうが近いと私は思うのだ。

なぜなら、プリキュアを放送することで
商品の売り上げにつなげなくてはならないからである。

こんなことを書いてしまうと夢も何もなくなって
しまうような気がするが、
テレビで放映されているコンテンツを
無料で見ることができているのは
それが広告収入で成り立っているからである。

プリキュアや仮面ライダーなどは
直接的なおもちゃやアニメグッズだけでなく、
たくさんの関連商品が販売されていて
大きなビジネスになっている。

極論をすればそれらの商品が売れないコンテンツは
テレビでは放映する価値が無くなってしまうのである。

では、これらの商品を買うのは一体だれかというと
それは間違いなく子供たちの親である。

私も過去に娘と買い物に行ってプリキュアの
関連グッズをねだられたことがあるが、
それを買うかどうか決めるのはあくまで私である。

仮に私が嫌いなアニメであれば、
いくら娘がねだってきたとしても
買い与えることはないであろうが、
一緒に見て親近感を持っているプリキュアであれば
何となく気持ち的に買い与えてもいい気がしてしまう。

そうするためには購入を決める親にコンテンツの中で
いい印象を与えておかなくてはならない。

それ故に、最終回では大人には退屈な
ただただ明るい展開ではなく、
感動的なシーンがちりばめられていたのではないだろうか。

もちろん見ながらこんなことを口に出しては
妻も娘も興ざめしてしまうので、
心の中にしまっておくことにしたが、
内心今のプリキュアが終わるのを寂しいと感じていた私は
それが自然なことであると納得することができた。

娘もそろそろプリキュアを卒業する歳になってきて
恐らく今作が我が家にとって最後のシリーズとなるだろうが、
色々な気づきをくれる素晴らしい作品であった。

今の時代、色んな媒体で見ることができるので
ぜひ子供向けと思わずあなたも見てみてはいかがだろうか。


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