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フランス語と僕

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フランス語との付き合いもけっこう長くなりました。ここらでちょっと振り返ってみようかな、という気持ちではじめたマガジンです。少しでも楽しんでいただけたら。
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記事一覧

フランス語と僕  Ⅷ. 幸福な呪い

年号が変わり、気が付けば2020年になり、来年は東日本大震災から十年。 時間は容赦なく進んで…

hibiki
4年前
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フランス語と僕  Ⅶ. 刻

2014年夏に日本に帰ってきて、フランス語でひとりごとを言うようになっていちばんの変化、それ…

hibiki
5年前
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フランス語と僕  Ⅵ. 環

八月が九月になるときに出発し、翌年の七月が八月になるときが帰国のタイミングだった。ちょう…

hibiki
5年前
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フランス語と僕  Ⅴ. 挫

全てがあまりにうまく行きすぎていた。 語学学校での授業は後半に入っていて、僕は前期のB2か…

hibiki
5年前
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フランス語と僕  Ⅳ. 新品の家具

「留学していて一番つらかった時期は?」と問われれば、答えははっきりしている。それは僕にと…

hibiki
5年前
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フランス語と僕  Ⅲ. 波

うーん。どこで間違ってしまったのだろう。 語学学校での授業が始まって数日、教室で僕は虚空…

hibiki
5年前
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フランス語と僕  Ⅱ. 壁

フランス語との “直接的な” 出会いは、ではどこだったかと考える。 記憶を辿れば、僕がはじめて「フランス語」をそれと意識して目にしたのは大学一年の夏、まだ自分がフランスに行くなんて思ってもいなかった頃、仏文志望だった例の友達に連れられて入った仏文事務室でのことだ。僕はどういうわけか、フランス語の参考書を見せてもらっていた。当時は第二外国語としてドイツ語を勉強していたから、「ドイツ語とどこが違うんだろう?」くらいのシンプルな興味だったように思う。 ページをめくると、僕は "

フランス語と僕  Ⅰ. 原風景

「18歳まで、一言もフランス語を話さずに生きてきた」 この事実を思い起こす度に、夢でも見て…

hibiki
5年前
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