眩暈

夏の終わりが近づいて来た。

この夏、別れてしまった人は、まだ傷口がヒリヒリしてる頃かもしれない。

あれ?あなた?

相手がまだあなたに気があるように思えるなら、それは独りよがりな幻想だキモチワルい。あなたにだけそんなに都合よく、この世界は出来ていない。

肌のこすれる感触

笑うしぐさ

怒った時のなだめ方

ケモノみたいな匂い

いつも頼むメニュー

あなたが大切にしてきたものたちは、もうこの世の中から蒸発してしまった。姿も形もない。かろうじて残った記憶も60日くらいで跡形もなくなる。道端に捨てられて、誰も気にかけない記憶の断片だ。

共感なんてない。あなただけが抱えてる孤独な絶望と罪悪感。ここには誰もいない。


どうしてこんな冷たい言葉を並べるのか?

私は何もしていない。あなたが心の底で思っていることを、ただそのまま映している。

あなたが自分で気が付かない一つ一つに、相手はいつも苦しめられていたよ。何回も泣いてた。泣くたび、あなたがそれに無関心なことがさらにわかってまた泣いていたよ。


この世界は私の思い通りにならない最悪の世界

みんな苦しめばいい、私と一緒に。


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