記事に「#ネタバレ」タグがついています
記事の中で映画、ゲーム、漫画などのネタバレが含まれているかもしれません。気になるかたは注意してお読みください。
見出し画像

読了「瑕疵借り」松岡圭祐

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
訳あり物件に住み込む藤崎は不動産業者やオーナー
たちの最後の頼みの綱。
原発関連死、賃借人失踪、謎の自殺、家族の不審死
……どうすれば瑕疵を洗い流せるのか。
男は類い稀なる嗅覚で賃借人の人生をあぶり出し、
瑕疵の原因を突き止める。
誰にでも明日起こりうるドラマに思わず涙する
"賃貸ミステリ"短編集。

講談社文庫 312ページ
読了カラーイメージ 菜の花色
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
この先はネタバレを含む場合があります。

短編なので読みやすく、あらすじにも
書いてある通り、誰にでも起こり得る話だからこそ
サクサク読み進められる。

藤崎の第一印象はよくないけど
すぐに「あぁ、そういうことか」と
印象をひっくり返される。

冷たいように感じるけど、内には熱があるように
私には感じた。

号泣するほどではないけど、どの話も胸に
ジーンと熱いものが込み上げてくるものばかりで
瑕疵と言っても、驚かし要素やグロすぎる表現など
はないので
ぜひ安心して読んでいただいていいと思います。

読みながら自分の終わりは残す側か、
残る側かどっちなんだろうと考えつつ
残るものにはこんな困らせてしまうのか…。と
勉強って言ったらおかしいけど
この作品を読めたおかげで
「私が死んだら、全部捨てていいから」なんて
無責任な言葉じゃなくて
自分で整理していかなくてはな。と思った。

藤崎みたいない人が本当にいれば、
亡くなった人も満たされるかもしれないなー。


↑気になる方はコチラから✨

この記事が参加している募集

#読書感想文

189,685件

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?