あなたは閉じ込められている!「ずるい言葉」を読んで⑦
この本は、言われるとなんだかスッキリしない言葉、モヤモヤした気持ちになる言葉、どう返していいのか分からない言葉を「ずるい言葉」として紹介しています。
「ずるい言葉」の中には裏腹な意味が込められていて、分からないように上手く「言葉」によって隠蔽されているんです。
そんな「ずるい言葉」にどんな意味が込められているのか、言葉の本当の意味を教えてくれています。
誰でも言われた経験はもちろん、言ってしまった経験もある言葉が多数紹介されています。
無意識でも使われている「ずるい言葉」について、自分なりの解釈も組み込んで紹介していきたいと思います。
これまでの記事です。
『ひどいと思うけど、そこまで傷つくことかな?』
この言葉は聞き覚えないですか?日頃よく耳にする言葉だと思うのですが。
例えば
「そんなこと気にするなよ」
「もっと大変はときはあるよ」
「わたしなんかもっとやらかしたんだから」 など
言葉は違いますが、意味合いはかなり近いと思います。
この言葉だけをみると相手を励ましているように感じますよね?
実際に悩みや相談を受けたとき、上記のように返したことはあるかと思います。
励ましの言葉と感じる中にも、実はずるさが隠されているんです。
『ひどいと思うけど、そこまで傷つくことかな?』の言葉には2つのずるい理由が隠されています。
①傷ついた経験が軽視されている
相手を励ます言葉として使われている印象ですが、「大したことではないから、そんなことでいちいち傷つくなよ」といった思いが含まれています。
言った側は相手が傷ついていることを分かっていますが、「それほど傷ついていないだろう、大袈裟じゃないか」と判断しています。これは自己都合での正当化がみられています。
心の痛みや辛さが軽視している考え方です。
言われた側は、傷ついていることを理解してもらえないことによって、さらに傷つくという悪循環に陥ってしまいます。
傷つくということは不安や恐怖を伴うものです。傷の深さによって判断できるものではありませんよね。
傷はなくなりますが、傷跡は経験として消えることがないのです。その経験まで考えずに、表面の部分だけを捉えてしまっています。
つまりは傷ついた経験を軽視している考え方だということになります。
②弱い立場に置かれる意味を理解していない
ひどいことをされるということは、相手よりも弱い立場に置かれていることを意味しています。
逆に強い立場ならひどいことはされることはないですからね。
弱い立場の人には子供、学生、部下などが該当するかと思います。
①にあるように不安や恐怖を感じるということは、弱い立場に置かれているからこそです。それ自体がひとつの傷になってしまいます。
それを「考え過ぎ」「感じ方が重すぎる」と言ってしまうことは、痛みや辛さを軽視するだけでなく、立場については考慮されていません。
言われた側が弱い立場に置かれてしまっていることを認めていない、という意味になってしまいます。
つまりは不安や恐怖を無視して、運が悪かった程度に考えている可能性があります。
弱い立場に置かれるということの意味を理解していない可能性があります。
『ひどいと思うけど、そこまで傷つくことかな?』の言葉を言われたとしたら、「そうだけど・・・」と思いながらも、なんだかモヤモヤした気持ちが残ると思いました。
また、相手を励ますためにこの言葉を使っていたら、相手を傷つけていた可能性があったということですよね。
その励ましの言葉を選んだ理由には、「相手の気持ちを受け止めきれない」「どう励ましていいかわからない」「目の前で泣かれても困る」など自分自身で気付かない「ずるさ」が存在していたからだと思いました。
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わたしはこんな人です(*'ω'*)
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