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直談判

冒頭でお礼を伝えさせてください。

私が前に書いた「パラレルワールド」が先週、
#部活の思い出  の中で最もスキを集めたそうです!

読んでいただいた皆さん、ありがとうございます。

そもそも、#部活の思い出 について書いている人が少ないというのはあると思いますが、このように評価をいただけたのはとても嬉しいです。

個人的にもかなり好きな記事で、不思議な体験をした話でした。

まだ読んでない方は、ぜひ読んでください!!


そんなこんなで今週も書いていきます。


立場など関係なく、自分の思っていることを相手にはっきり伝えることは重要だと思う。陸上部時代、顧問と考えが合わず何度も議論したことがあった。

顧問の先生達となかなか意見が合わなかったのは、マイル(4×400mリレー)の走順についてだった。

新人戦の走順は以下の通りだった。

1走:熊谷君
2走:渉
3走:聡汰
4走:隼人

とは言っても、これは様々なアクシデントが重なったもので、俺は1走をやる予定だった。

詳細はこちらの記事↓ 

俺はアンカー向きの選手ではないと思っていたし、どちらかというとスタートからかっ飛ばせるスターターの方が向いていると感じていた。

だが、先生達は総体で俺をアンカーで使いたがってるみたいだった。

というのも、マイルの走順を決める基本として速い2人を2走と4走にという考えがあるためだ。

マイルのレースを見ると分かるが、2走から差が出始めるため、2走は「エース区間」とも呼ばれる。4走(アンカー)は、言わずもがな、重要ということでここにも持ちタイムがいい選手が配置される。

聡汰は怪我により高総体の出場が困難な状態だったため、代わりに紘太くんがマイルメンバーに抜擢されていた。

先生達はこういった走順を思い描いていたと思う。

1走:紘太くん
2走:渉
3走:熊谷くん
4走:隼人

俺自身、1走をやりたかったということもあるが、この走順では勝てるイメージがなかなか沸かなかった。

うちの高校の持ちタイムを見れば、県の準決勝まではいけそうだったが、決勝(上位8校)に残るのは厳しい状況だった。

そのため、少しでも勝てる確率を上げる必要があった。

いろいろ考えているうちに次のようなアイディアが降ってきた。

他の高校は、基本的に2走と4走に速い選手を置いてくる。
だとすれば、うちは1走と2走に速い選手を置いて貯金を作る。
そして逃げ切る!

言ってしまえばある意味「賭け」だが、普通にやって負けるよりはやれることを全部やった方が悔いはないと思った。

これをマイルメンバーにも共有した。渉も俺と同じような考えを持っていたみたいだった。

紘太くんは、マイルを初めて走ることから3走、熊谷くんは走りにムラがなく安定していることからアンカーがいいのではないかというところまで固まった。

1走:隼人
2走:渉
3走:紘太くん
4走:熊谷くん

この走順で行かせてほしいと先生に打診することになった。

俺と渉2人で先生のところへ行き、走順変更を申し出た。

先生達とはこの日だけではなく、何度も話し合いを重ねた結果、結局俺たちの走順で行かせてもらえることになった。

「勘」や「経験」は先生達の方が間違いなくあったと思うが、俺たちの意見を取り入れてくれてありがたかった。

なぜ俺がここまで走順にこだわったのかというと、シンプルに後悔したくなかったからだ。

先生の言われた通りに走って敗退したとしたら、ずっとモヤモヤしてしまうし、後悔が残ってしまうかもしれないと思った。

だが自分が決めたことであれば、どんな結果であれ受け止められるし、受け入れることができる。

これは進路について意見が合わず、揉めてしまう親と子にもあてはまるのではないだろうか。

親は「経験」や「勘」を頼りに、子供に失敗をしてほしくないと願い、子供は「後悔したくない」と思っている。

このミスマッチにより、軋轢が生じてしまうのだと推測する。

まだうちの子どもは小さいので少し先にはなるが、将来の進路の話が出たときは、このことを頭に入れた上で親としての助言をしていきたいと思った隼人でした。


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