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パラレルワールド
パラレルワールドって本当にあるか分からないけれど、ファンタジーの世界って感じがして好きなフレーズである。
高校時代にも、もしパラレルワールドがあったら...なんて考えたことがあった。
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夏合宿のときと同じように、同じ地区の高校が集まってトレーニングを行う「合同練習」が冬に何度か行われた。
宮城野原陸上競技場で定期的に行われていたのだが、内容はなかなかハードだったと記憶している。そのため、帰りにみんなで行くマックを楽しみに頑張った(笑)
時には、近くのデイリーヤマザキの駐車場でみんなで昼食を共にするのも楽しかった。
過去の記事でも書いたことがあるが、俺は泉館山という公立高校を目指していたが、合格できず榴ヶ岡高校に通うことになった。
その館山とうちの高校は、先輩達の代から仲が良く、大会のときにはよく一緒に応援を行ったりしていた。
もちろん俺たちの代も仲が良く、他校ながらお互い切磋琢磨しながら陸上生活を送ることができたと思う。
あるときの合同練習にて全てのメニューを終えたときのこと。
通常は各学校ごとにダウンやストレッチを行うのだが、この日俺は館山の何人かと練習後に喋っていたため、館山のメンバーに俺が加わる形で一緒にダウンをさせてもらった。
部長の鈴木君、コサケン、村田、田口...他校ながら本当にたくさんの友達ができて嬉しかった。
館山のメンバー+俺で走っていると、ふざけて村田がこんなことを言ってきた。
「隼人、なんで館山落ちたの?」
咄嗟に俺はこう返した。
「うるせー、学力が足りなかったんだよ!笑」
するとみんな笑ってくれた。
こんな風に俺をいじってくれて、俺としてはありがたかった。
余計なプライドは捨ててしまった方が人間関係も良好になるし、自分自身も楽になるとこのとき思った。
2004年にキムタクが主演を務めた、月9ドラマ「プライド」でこんなセリフがあった。
プライド捨てるのも案外プライドいるんだよね〜
深いっ!!(笑)
ちなみにこの「プライド」は大学時代、社会人になってからも見返すほど好きなドラマだった。
少し話が脱線してしまったが、館山のみんなとダウンをしているとこんなことが頭に浮かんできた。
「もし俺がこの高校に行けていたら、ここのみんなと陸上をやっていたのかな?」
その世界線も、興味深くて楽しそうだった。
ダウンが終わりストレッチをやる流れになった。
館山のメンバーは優しいので、俺が混じっていることに何も言ってこなかった。
自分としては、パラレルワールドに行ったような少し不思議な感覚だった。
そんなときに、ふと榴ヶ岡のメンバーが輪になってストレッチをしているのが見えた。
自分はいいメンバーに恵まれて幸せだなと思った。この高校に来たから自分は部長もやらせてもらえているし、何より毎日が楽しかった。
そんなことを考えていたら早くみんなのもとに戻りたくなり、パラレルワールドから榴ヶ岡の輪に戻った。
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