見出し画像

ホーム感と巡業~Bリーグ・長崎~

「スポーツ見る旅」の醍醐味の一つは、絶妙なスケジュールを組むことです。

予算の限りもあるので、一度行ったら、近いところのチームやイベントはできるだけ多く見ておきたい気持ちになります。また、集中的に見ることで、比較して気づくこと、感じることも増えたりします。

10年ほど前、アメリカに留学していた時に、時間とお金をいかに使うかと考え出した方法が、これです。一つの都市に行って、バスケットボールNBAとアイスホッケーNHLを同じ会場で見たりしました。そうすると、同じ都市なのに、観客の雰囲気が全く違ったり、スポンサーが異なったり、紹介されている地域活動が異なったりと、2日間でも多くの発見がありました。

今回は、3日間で、九州にあるBリーグ2部の3チームを続けて見られる日程があったので、行ってみることにしました。

初日は、長崎です。
年に1度しかない島原での開催。長崎市内からは結構遠く、諫早駅から島原鉄道という一両しかない黄色い電車に乗って、山や海を見ながら向かいました。海にすごく近い駅には、多くの観光客が集まっていました。その地域ならではの風景に出会えることも、旅の楽しみの一つです。駅から会場の雲仙復興アリーナまでは、無料のシャトルバスが出ていて助かりました。

バスから降りて最初に目に飛び込んできたのは、バスケットボールではなく、サッカーのオブジェでした。


坂本龍馬はこの地から長崎に向かったそうです。


8年前のサッカー日本代表のイベントで使われた巨大な坂本龍馬像が譲り受けられていて、ここに立っています。同じビッグイベントをやっている、ちょうどいいタイミングです。山を背景にすると、とても勇ましい感じに見えて、こういうのを見られるだけでも、思いがけない出会いがあることにも、「ここまで来て良かったな」と思ったりします。

普段使っている会場ではないところで行う巡業は、どのくらいホーム感が感じられるかが気になります。
のぼりがあったり、選手のパネルがあったり、チームのバナーがあったりすると、そういう雰囲気が高まります。おそらく会場近くに住む人達も、いつもの体育館とは違うと感じられたでしょう。立派な電光掲示板もあって、ビジュアル的にも楽しいです。


背景とマッチしています。


バナーも、スクリーンもあります

試合が始まって気付いたのですが、視界の端っこの方でライトがチラチラしていました。
壁に貼られている選手のバナーは、背番号順に並べられています。そして、選手が交代で入ってきた時や、得点を挙げた時に、その選手のバナーにスポットライトを当てていました。気付くと、試合を見るのにすごい助けになります。選手の顔や名前をその都度見ることになって覚えられますし、何度も同じ選手にライトが当たると、「今日は、この選手が活躍してるんだな」ということが感覚的にわかってきます。


大きくてわかりやすい


スタッツの数字で見せるのも一つの方法ですが、このやり方の方が初心者の人には親切な気がします。すぐにライトを当てるのはどうやってやってるのか、ちょっと気になりました。

もう一つ、地方巡業の時の楽しみは、その開催地ならではのものがあるかどうかです。
僕が行った日は、この地域で活動する「瑞鳳太鼓」の皆さんの力強いオープニングパフォーマンスがありました。私や相手チームのファンのように、少々遠くから来てる人には、こういうのが嬉しいです。
また、屋外の飲食ブースにも、雲仙バーガーなどその地域ならではの食べ物があって、思わず買ってしまいました。

そのチームのホーム感をどこまで出せるのかということ、その開催地ならではのものをどれぐらい感じられるかということ。そのバランスが、とても良かったように感じられました。

あれ、よく見たら試合のこと全く触れてませんでした。こんな回があってもいいんじゃないでしょうか。
見つける旅は続きます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?