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【孫子の兵法・その10】 非情とも言える心理戦は、日本人の苦手とするところだからこそ、むしろ知らねばならない。

「裏をかく心理操作」である「詭道」についての説明が続きます。

敵が欲する利を見せては誘い出し、
混乱していればそれに乗じて奪い取り、
充実しているときは防備に努め、
強ければ真っ向からの戦いを避ける

≪孫子・計編その四≫

相手から手を出させよ

相手が欲するエサをちらつかせて、相手から手を出させるやり方です。わざと弱点を作っておいて「これなら勝てる」と思わせ、そこへ敵の攻撃を誘導する方法でもあります。

(勝てる)チャンスを待て

それから、「混乱していればそれに乗じて奪い取れ」ば良く、敵が「充実しているときは防備に努め」ひたすら隠忍自重し、敵が「強ければ真っ向からの戦いを避け」チャンスを待てばいいのです。21世紀の国際政治においても、本当にこの通りに展開していることがよく分かります。

熾烈を極める「情報戦」もその一つ

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これからお届けする【勝つための思考と行動~東洋の英知「孫子の兵法」】は、現時点で書籍化しておりません。 そこで、noteの『定期購読マガジン』機能を活用して記事を配信させていただきます。2年間で読み切っていただけるように鋭意努力して参りますが、月4本は必ず配信させていただく所存です。 どうぞよろしくお願いいたします。

東西文明が交代期にある今、国際政治も会社経営の現場も、鎬(しのぎ)を削る戦いの場となっています。食うか食われるかの陣取り合戦が起こっている…

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