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地獄の果てまで補助してね。筋肉を追い込むフォーストレップス法。

筋トレ初心者だった頃、ラッキーな事に、筋トレ上級者のパイセンと合同トレーニングする事になった。

俺はまだフリーウエイトとかよくわからない旨を伝え、

俺:「おねしゃっす!」とベンチプレスをフォームから教わる。

アップも終わり、1セット目、2セット目と小気味よくカウントが入る。

パイセン:「いちっ、 にー、 さーん、 しー、・・・・・・」 

俺:「おー。なんだか部活みたいで楽しっすね。」 

パイセン:「さあ、回復したところで3セット目行ってみよー。いちっ、にー、・・・・」最終セットが進んでいく。

パイセン:「・・・はーち、 きゅーう、 ラストーー!!」 

俺:「ぬんうおおおおおおお」なんとか10回目を上げきった。

パイセン:「ハィッ、もういっかい!!!

俺:「はあっ❓にゆいいいいいいいいいいいいいっしゃーーー」プルプルしながら11回目をなんとか上げる。もちろんパイセンの補助付きではあるが。

パイセン:「ラストーーーーーー

俺:「むりむりむりむりむうううううおおおおっっあああ」とっくに限界は超えているが、ちょうど良いウエイト加減にパイセンが補助。12回目を上げる。

パイセン:「もおいっちょーーーーー

俺:「んぐくくくいいいやばいやばいいおおおおまじまじまじだから。」怒りすらこみ上げながら、さすがに13回目の途中はスタミナが切れた気がする。補助に助けられなんとか上げきった。セット終了。

みたいなコントをしている人たちを、ジムで見かけたことはありませんか❓説明しよう。

フォーストレップス法とは

フォースト→強制的に レップス→挙げる

という意味です。自分の限界数から補助が入り、更に2〜3回、強制的に挙上する追い込み方法。

補助が入るトレーニング方法で、一人でやる通常のトレーニングよりも、心理的限界を超えて、肉体的限界に近づく事ができます。つまり、

短時間で強力な刺激を与える事ができるのです。

ベンチプレス、レッグプレス、スミスマシーンなど様々な高重量種目で使える便利なトレーニング方法です。補助がいるなら使わない手はないでしょう。

ポジティブ動作

負荷を上げる動作を ”ポジティブ動作” と呼びます。→筋肉の長さ短くしながら収縮す動作で、 ”コンセントリック動作” とも呼ばれます。

限界レップまでくると、先にポジティブ動作(ベンチプレスの場合、胸から天井へ上げる動作)ができなくなります。

フォーストレップス法では、ポジティブ動作時の補助がメイン。一緒に負荷を上げて限界レップ数の総数を稼いでいきます。


ネガティブ動作

負荷を下げる動作を”ネガティブ動作”と呼びます。→筋肉の長さを短くしながら収縮する動作で”エキセントリック動作”とも呼ばれます。

基本的に、

ポジティブ動作よりもネガティブ動作の方が、発揮できる筋力の30%から40%高くなります。

つまり、上げる事ができないレップ数にに到達しても補助で上げてもらえれば、自力で下ろすことは可能なのです。

一人でやるトレーニングの場合限界レップで終了しますが、おろす動作の余力が残っています。その余力にメスを入れるのがフォーストレップス法なのです。

補助付きポジティブと余力のネガティブ動作数回を加えることで、なんと1セットが2〜3セット分くらいの刺激になります。

自分の限界だと思い込んでいる限界から、さらにもう1回が、筋肥大にとって美味しい1回になるんですね。


一人でもできる応用編

種目によっては補助がいなくても、フォーストレップス法を取り入れる事ができます。

例:ワンハンドアームカール

限界レップスに到達→
ポジティブ動作のみを両手で上げる→
ネガティブ動作のみの負荷で限界までさらにレップ数を限界まで稼ぐ

可能な種目はフォーストレップス法を取り入れることで、更にトレーニングの質が向上します。

他にも、チンニングで下にベンチを使って脚で補助する方法や、レッグプレスで膝に手をやって、手で押して補助する方法などもあります。

フォーストレップス法の注意点

ネガティブ動作は、筋肉を損傷する働きが強いです。やり過ぎによる怪我や、オーバーワークには十分に注意しましょう。

限界を超える刺激と疲労感がある為、1セット目より追い込みすぎると、潰れてしまうこともしばしば。

3セットの場合は最終セットのみ、5セットの場合はメインの2セット程度にとどめておくと良いでしょう。いずれにしても無理は禁物です。

さあ補助を見つけてフォーストレップス法を取り入れてみてはどうでしょうか。

自分の限界を超えたその先にある ”地獄の絶景” 見たくありませんか。

パンプした後の1日が、あなたにって天国のようにハイでありますように。

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