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走りながら思想しよう9. “牛の腹と心臓”

今、名古屋についた。新幹線の窓からは単調な平野が、まるで一頭の牛の腹のように感じられる。しかしこの大きな平野こそ日本の沃野であり最大の農業地帯、産業地帯だったのだ。1985年プラザ合意までは。産業・貿易を思慮もなく猪突猛進させて、日米貿易摩擦を悪化させて、アメリカに産業経済構造を叩き潰されたのだ。この膨大な空き地、田野を活用する智慧を今の日本人は持たない。いっそのこと、どかんと県一つを親日国の連合に貸して、津波のような労働力と頭脳、大資本を招き入れる方が戦略的ではないだろうか。その日の丸バレーに全国から日本人を送り込みエネルギーと文化と血を混ぜる心臓を造ることでしか、8000万人もの年金受給者を支える実体経済、実体産業は見込めないかもしれない。消耗死しつつある牛の腹に、もう一つ新しい心臓を埋め込むことは、果たして今の日本にとって荒唐無稽だろうか。
そこで走りながら思想しよう。
“幻想もまたエネルギーを孕める。”
“Industrial fantasy also produce substantial energy.”

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