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君に降る雨

リキヤが「折角、薪持って来たから暖炉に皆で温まろう」とミユキに話し掛けた。
セイジは「あぁ、そうだな」と話をして、リキヤに返答をした。
その時、朝になって、リキヤは外に出ていた。
猟友会の仲間達が、「リキヤ、探したんだぞ。そろそろ帰ろうぜ」と話をしていた。
リキヤは「いや、今あっちのログハウスでミユキと、セイジが居るんだけど、まぁいっか」と話をして、テーブルの上に置き手紙を置いて行った。
セイジが起きて来て、「あれ?リキヤは?」と驚いてその場に立っていた。
テーブルの上に何やら置き手紙らしきものが見えていた。
セイジが「おい、起きろよ」とミユキを起こした。
ミユキは「ん?もう、こんな時間?」と時計を見ると、朝の6時を回っていた。
セイジが「リキヤが居ないと思ったら、これ置いていきやがって」と髪の毛を掻いていた。
ミユキが手紙に目をやると「ごめん。おれ、やっぱり猟友会の仲間が迎えに来ていて帰ることになってしまったから、後はよろしく」と書いてあった。
ミユキは「ね?私達、これからどうするの?」とセイジに聞くと、セイジが「しょうがねーだろ?そんなことを言ったって、誰も迎えに来やしないのに」と嫌味な言い方をして、知らないフリをしていた。
ミユキはグーとお腹が鳴り、セイジが「しょうがないな。これ、やるよ」と思わず手を取ったのは、カップラーメンだった。
ミユキは「ありがとう。案外あんたも優しいのね?」とセイジに話し掛けた。
セイジは「お前、調子に乗るなよ。お腹空いたら面倒だからやっただけだよ」と何故かトゲのある言い方だが、気遣いしてくれる優しさがミユキには嬉しかった。

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