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明るい未来

私のお父さんは産まれ方がわるくて、脳性麻痺がある。お母さんは遺伝型の骨形成不全症で背が120センチ歩かないかぐらいで小さいし骨が弱い。

そして私は五体満足で、ちょっと太ってる。人よりすこし物事を考えすぎるところがあって、心が強い時と弱い時がある。でもまさかだけど身体は本当に丈夫。

お父さんとお母さんは田舎の小さな小さな小売店を営んでいる。コンビニもないような山の奥のこれまた小さな個人商店に食料品や日用品配達している。お父さんは運転はできないので、お母さんがもっぱら。

そんな障害者のくせに健常者のように働いて自立してる両親だけど、やっぱり65歳ぐらいになると身体も痛むしよろよろしてきた。健常者だって年をとると大変なことが増えるんだからもっともっと本人たちは大変なんだろう。

近くにいて、または同居して両親を支える娘というのが最適解なんだろう。でもわたしはいま嫁に出てるし自分の希望で遠方にすんでいる。

だからもし、夜中に倒れたという連絡が来たってすぐにはいけない。これは事実だし、自分の選択である。

でも、やっぱり親は親、子は子で心配は尽きない。最近は不安で毎日LINEもしている。

近くに住んであげようかな?離婚して家に戻ろうかな?まだ考えて、勝手に落ち込んで涙が出ることもある。

でも、お父さんとお母さんはこう言う。

本当に助けてほしい時はちゃんとお願いするから、それまではお前は自由に生きろ。

もう大人だから言葉でだけだけど、子供のときみたいに頭を撫でてくれるようなそんな感じがした。

そうだよね、わたしなんかより2人の方がよっぽどこれからのことについて考えてるよね。お互い不安が消えることはないけれど、今目の前の人生を豊かに後悔ないようにきちんと私は生きていく、それがこれからの明るい未来につながると信じている。

でももう少しだけ、ちゃんと親孝行がしたいのです。お金もないのに大学まで出して、勝手を許してくれたお父さんとお母さんのために。


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