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[四柱推命] 滴天髄 通神論7-11 天干 壬 [和訳 現代語訳]

皆さま、こんにちは。波濤ろく🌊です。
前回のテーマは「天干 辛」。辛金は、柔らかく温かく潤いがあり清らか💎丙火と干合し合化することで、その性質を水へと変化させる💧丙辛干合により、辛の臣である甲が燃やされるのを防ぎ、辛の君である丙が戊土を生じるのを止める。熱いときは湿った土である己土を喜び、寒いときは寒さを和らげてくれる丁火を喜ぶ
詳しくは前回の記事をチェック✨

今回のテーマは「天干 壬」。早速見ていきましょう🏃‍♀️💨

⚠️原文として載せている『滴天髄闡微』には、命式例が数多く取り上げられておりますが、割愛させていただきます🙇‍♀️
⚠️和訳、現代語訳の正しさについては保証いたしません💦
⚠️押さえておきたいポイントに「💡」印を付しています。

✅原文

💡1 壬水通河,能泄金氣,剛中之德,周流不滯。

💡2 通根透癸,沖天奔地。
💡3 化則有情,從則相濟。

🌸原注

4 壬水即癸水之發源,昆侖之水也;
5 癸水即壬水之歸宿,扶桑之水也。
6 有分有合,運行不息,所以為百川者此也,亦為雨露者此也,是不可歧而二之。
7 申為天關,乃天河之口,壬水長生於此,能泄西方金氣。
8 周流之性,沖進不滯,剛中之德猶然也。
💡9  若申子辰全而又透癸,則其勢沖奔,不可遏也。
10 如東海本發端于天河,複成水患,命中遇之,若無財官者,其禍當何如哉!
💡11 合丁化木,又生丁火,則可謂有情;
12 能制丙火,不使其奪丁之愛,故為夫義而為君仁。
💡13 生於九夏,則巳、午、未、申火土之氣,得壬水薰蒸而成雨露,故雖從火土,未嘗不相濟也。

🌸任氏

14 壬為陽水。
15 通河者,即天河也,長生在申,申在天河之口,又在坤方,壬水生此,能泄西方肅殺氣,所以為剛中之德也。
16 百川之源,周流不滯,易進而難退也。
💡17 如申子辰全,又透癸水,其勢氾濫,縱有戊己之土,亦不能止其流,若強制之,反沖激而成水患,必須用木泄之,順其氣勢,不至於沖奔也。
💡18 合丁化木,又能生火,不息之妙,化則有情也。
19 生於四、五、六月,柱中火土並旺,別無金水相助。
💡20 火旺透幹則從火,土旺透幹則從土,調和潤澤,仍有相濟之功也。

✅和訳 現代語訳

💡1 壬水は川に通じ、金の気を洩らし、強さの中に徳を持ち、流れ続けて滞らない。

💡2 通根して癸に透れば、天を冲して地に奔る。
💡3 化すれば情があり、従えば互いに助け合う。

🌸原注

4 壬水は癸水の源であり、崑崙(西の果てにある仙人が住む伝説の山)の水である。
5 癸水は壬水の行き着く先であり、扶桑(東の果てにある伝説の巨木)の水である。
6 分かれても合わさっても、運行し続けるので、百川と呼ばれる所以であり、また雨露とも呼ばれる所以である。これを二つに分けることはできない。
7 申は天の関所であり、天河の入口で、壬水がここで生まれ、西方の金気を洩らす。
8 流れの性質は、進み続けて滞らず、強さの中にある徳も同じである。
💡9 もし申子辰が揃い、更に癸に透干すれば、その勢いは奔放で止められない。
10 東海が天河に端を発し、重ねて水害を成すようなものである。命式中にこれ(三合水局)が現れ、もし財官がなければ、その災いはどのようになるだろうか!
💡11 丁と合して木に化し、更に丁火を生じれば、情があると言える。
12 丙火を制し、丁の愛を奪わせないので、夫は義をなし君は仁となす。
💡13 夏に生まれれば、巳、午、未、申の火と土の気が、壬水の蒸気を得て雨露となる。したがって、火土に従うと言っても、互いに助け合わないことはない。

🌸任氏

14 壬は陽の水である。
15 川に通じるものは即ち天河であり、長生は申にあり、申は天河の入口にあり、また坤方(南西)にある。壬水はここで生まれ、西方の厳しい気を洩らすので、これが強さの中に徳を持つとされる所以である。
16 百川の源は、流れ続けて滞らず、進みやすく退きにくい。
💡17 もし申子辰が揃い、更に癸水に透干すれば、その勢いは氾濫し、たとえ戊己の土があっても、その流れを止めることはできない。もし強引にこれを制すれば、逆に勢いが激しくなり水害を成す。木を用いてこれを洩らし、気の勢いに従い、奔放に至らないようにすべきである。
💡18 丁と干合して木に化し、更に火を生じれば、止まない妙がある。これが、化すれば情があるということである。
19 四月、五月、六月に生まれれば、柱中の火と土が旺盛であり、金と水は助け合わない。
💡20 火が旺盛で透干すれば火に従い、土が旺盛で透干すれば土に従う。調和して潤いを与えることで、互いに助け合う効果がある。

✅波濤ろく🌊の解釈

1、8、16 まずは、壬水の基本的な性質から。壬水は、流れ続けて滞らない水、原文では天河と述べられている🌊力強く流れ続けることと金気、即ち西方の厳しい気を洩らすことから、「剛中之德」を持つと述べられているわね💪

🌸春の壬水

春は木行が強い季節、壬水にとっては水生木で休令にあたる。

17 木が旺盛なときの壬水については、特に記述がないみたい。壬水と木行の関係については、水行が強過ぎるときは、土で剋すよりも木に洩らした方が良い、と述べているわ。壬水、延いては、水行の流れ続ける性質を御するのではなく、その性質に従う。水量を考えれば、乙木より甲木の方が、より適切でしょうね🌳

🌞夏の壬水

夏は火行が強い季節、壬水にとっては水剋火で囚令にあたる。

3、11、18 壬水と丁火の関係について🌊🔥壬は丁と会うと干合し、合化するとその性質を木行へと変化させる(丁壬干合)。合化すれば、壬は甲へ変化し火を生じる。本来は、水剋火で剋すべき火を、逆に生じてあげることを「情がある」と述べているのかしら?🤔

12 壬水は丙火を制する、これは水剋火だから分かる。「丁の愛を奪わせない」とはどういうことかしら?💔❶そもそも「丁の愛」とは何なのか?丁の柔らかくて中庸な性質のこと?(通神論7-6 天干 丁)❷「壬が丁の愛を奪う」わけではなく、「何者かが丁の愛を奪おうとしているのを、壬が防いでいる」という意味っぽいんだけど、丁の愛を奪おうとしているのは誰なのか?🕵️‍♀️

もしかしたら、壬が丁と干合することによって、壬自身が丁を剋する(丁の愛を奪う)ことを防いでいるのかもしれない。所謂、貪合忘剋というやつね!✨そして、そのことを「夫は義をなし君は仁をなす」と言っていると解釈。夫、君というのは、丁にとって壬は正官にあたるから👫

13、19、20 夏は火行と、火に生じられた土行が旺盛🌞🗻命式中、火行又は土行が旺盛なとき、即ち、地支の巳、午、未が透干しているときは、壬水は火や土に従うと述べているわね。「従う」というのは、壬水が水行としての役割を放棄して、火行旺盛なら財として、土行旺盛なら官殺として働くようになる、ということ?本来、水と火、水と土は相剋関係で相性は良くないけれど、水が方円の器に従うように、火行が強ければ水蒸気となり万物を潤し、土行が強ければ地に染み込んで万物を養う🌧️これが「調和潤澤」であり、「互いに助け合う」ということ、と解釈したわ💖

🍂秋の壬水

秋は金行が強い季節、壬水にとっては金生水で相令にあたる。

4、5、6、7、15 日主壬の場合の十二運(生旺墓絶)は、申が長生、子が帝旺、辰が墓。したがって、壬水は申において生まれると述べている🐵申は金行、方位は南西、坤(ひつじさる)。壬水は、西方の金気を洩らし東方へと流れていく🌊中国の大河川である長江や黄河が、西から東へ流れていくのを意識したのかしら?西方の厳しい金気を受け、悠然と滞ることなく流れていく様子を、「剛中之德」を持つと述べているのね(2回目)。

⛄冬の壬水

冬は水行が強い季節、壬水にとっては旺令にあたる。

2、9、10、17 地支に申子辰の三合水局が揃い、天干に癸水がある場合、水の勢いが強くなり過ぎて止められないと述べているわね🐵🐭🐲原文では三合水局についてしか触れられていないけれど、亥子丑の三方水局でも同様(むしろこっちの方が強烈)だと考えられるわ。水が強過ぎる場合は、春の項で述べたとおり、木を用いて水気を洩らし、壬水の流れ続ける性質を止めずに活かしてあげるのがGood!👍

今回はここまで✨
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次回をお楽しみに、拜拜👋

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