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蓮池
2024年9月2日 13:23
地平線が見える霞んだ山にある地表に人々彼らより少しだけ、私は天に近い今すぐにでも飛び跳ねるとこの身体は落ちていく足元は覚束なくまたも世界を見る声を張り上げると、引力に吸収されていく私と世界を繋ぐもの何かあるだろうか?地表は、私を受け入れる準備ができているだろうか?いいえ、きっと無理な話だ爛れて循環する私の中指を入れ込む途端に熱い嘔吐ぐらぐらな視界に仄白い地平線
2024年8月28日 18:18
夏の中ほど爪、およびナイフまだあまり凄惨に慣れないので腕、その身をもってためらいを決する日々ですまた今日も好き勝手に雨が降っています台風の外枠の中明け方の遠雷あまりに無感動な目覚めに突然理由のない名前のない嗚咽喉の奥底から湧き上がり首から上の部分が不思議な引力で伸縮を繰り返し赤く粘った液体をただ、体外に吐き出すとぬるま湯のような汗が身体を覆っていた真っ白い
2024年8月28日 16:42
例えるとしたら、それは拡張された膜だからだの暖かみなど押し潰して冷たく膨らんだ気泡は、肉でも骨でもなくまた、血の通った地点にもありえない開け展かれた翼は、水面から切り離されるべく胸を張り、湖面または海面、あるいはゴムボートが浮かぶ、それなりに水が張られた、それなりに膨大な矩形を見据える輪転天下に置き去られた魂などどうぞ好きに持ってゆけばいいだろう私と、真っ黒なこの翼抜け落
2024年8月24日 19:40
安定剤の反動は存外優しいと、誰も騙せないであろう嘘を書いてみたしかし私を基準とするならば世界には頭の悪い人間しかいないので、きっと騙される唯一知能を持っているのが私であるためあらゆる有象無象は私と同調できない逆に、私を基準としなければ世界は複雑すぎる下位存在などという考え方はしていないが奴らと同等の人間でないことはあまりにも自明であるから自分は神をも超えた存在なのではないかと思
2024年8月24日 18:58
全てにちょうどいい駅前繁忙の昼間は適度に喧騒だった現状では六人待ちのレストランに行く軽薄なバインダーに挟んである紙は「名を記せ」という殿とだけ書いたウエイトレスの訝しんだ表情がおもしろかったすると意外にも、書き直してくださいと言われたその反発に反発するべく王今度はそう書いたウエイトレスの困った表情がおもしろかったつうかこの女可愛いなとか思った気がするが気のせいだ殿は女を馬
2024年8月22日 17:51
もう一度だけオレは変われる稲妻のような愛を知り過去に埋もれたくないと初めて思えたオレの再誕過去の砂浜に打ち付けられた、心情の波は乾いて気化していく手を伸ばしたら、腕から崩れていくような現実にオレはいつも追いやられてきたけど死にっぱなしは嫌なんだ何回でも生き返る内なる炎を燃やし遂げるオレの再誕その度に欠損を増やしていくことを知っていてもそれでもオレは絶対に死んでいたくないこの世
2024年8月22日 17:20
オレは今ドアの目の前取っ手は私たちを招くようだとアイツは言っていた吐く息が白に色づくと手が震えるかのようにあからさまな焦りと吐き気とオレ自身への怒りでついつい前屈みになって鍵を握りに差し込み回すと影より出づるものか罪の潜んだ虚しさに襲われる音を立ててドアを閉めたそれから握った手を開くと気づきもしなかった水滴が立ち現れたアイツが何処にいるのかわからない連絡は取れない
2024年8月16日 18:01
眼前にあるもの、その意味するところは鉄屑の溜まり場で、近づいてみればみるほど難解な全体像が重なり堆積していく。反射的に目が瞬く、一歩進み立つ足に水溜まり、首を傾けたぼくの完璧なスケッチが落ちていたので拾おうとしたけれど、水源は波立つばかりの朝。じめっとした、それなのに青い空、首を上に向けると馬鹿みたいに立体的で、威圧するように膨れ上がった雲、その奥に臨むのはどこかでひと雨降らせたに違いない、どんよ
2024年7月30日 10:36
私という痕できるだけ長生きしたつもりだった破片指と指の間乱反射している理科はよくわからないけどでも覚えていた言葉です覚えたいことしか覚えなかった喋りたいことしか喋らなかった食べたいときしか食べなかった眠りたいときしか眠らなかった手を振りたい私の少女手首が抉れている深い赤と黒もろい痛み頭痛で誤魔化すことしかできなくてもろく痛い欠片傷口と空の間射し込む