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新事業オンラインスクール1期生が卒業!信頼できる仲間や大人と成長できる場がここに。

一般社団法人ハッシャダイソーシャルは、講演活動などの他に、様々なオンラインコンテンツによって高校生たちの進路における選択格差を解決する『ハッシャダイスクールオンライン』という取り組みも行なっています。

そうした中、今年立ち上げたオンラインスクールが、「Choose Your Life Boot Camp」。その1期生たちがこの12月に無事卒業しました!

この記事では、これまで全貌をお見せできなかったオンラインスクールの概要実際の高校生たちの成長、そしてオンラインスクールの今後の展望をお届けします。


3ヶ月プログラム『Choose Your Life Boot Camp』とは?

オンラインツールを使いながら、全国の高校生と学生・社会人が繋がり、お互いと対話して未来に一緒に歩んでいく3ヶ月間のプログラムです。

コンセプトは、「自分の可能性をもっと広げたい高校生のためのオンラインの学校」

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3ヶ月プログラム誕生秘話

この事業の立ち上げは、必然でした。

普段全国で講演をしていると、我々のメッセージが心に響いたと直接話かけてくれる高校生が一定数います。そんな彼らの心に沸いた想いを、実際の行動や成長へつなげる何かが必要と感じていました。

そんな中で起こったコロナ禍。高校生たちの居場所や学びの機会が失われていることは容易に想像できました。彼らがどこにいても参加できる場を届ける必要があるのではないか。

そう思った瞬間に私たちは、オンラインでの学びの場を提供するべく動き始めました。

ハッシャダイスクールオンラインが大切にしていること

高校生たちに、このプログラムを通して伝えようと決めたメッセージがあります。

ここは進路を決定する場所ではない。
人生の正解は自分しか知らないし、どんどん変わっていく。
大事なのは幸せのために行動し続ける力をつけること。

人生は、航海だ。
自由だけど不安定な海のようなこの社会を、豊かに生きていこう。

この3ヶ月間は、彼らの進路を決める期間ではありません。もっと、もっと長いこれからの人生を豊かに生きていくための学びをする期間です。そのために、社会を「海」にたとえて、3ヶ月間で以下の3つの武器を得ることを目標に設定しました。

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オンラインスクールではこうした考えのもと、高校生たちが自己や同世代の子たちとの対話を通して、この社会を豊かに生きるために”学ぶ場”を提供しています。


オンラインスクール第1期の様子

ここからはオンラインスクール第1期(9月〜12月)の実際の様子をお届けします。

今回は、東京、神奈川、愛知、京都、熊本から8名の高校生(1名は諸事情により卒業は2期以降に)が参加してくれました!また、メンターも東京、大阪、兵庫から学生・社会人・ヤンキーインターン生など多様な20代、8名が集結!

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1ヶ月目は、『自分の今の「羅針盤・地図・船」を知る』がテーマ。

1週間の行動や感情の動きを記録するワークや、過去の自分のMAX(嬉しかったこと、褒められたこと、怒ったことetc.)を思い出すワークをして、最後には「過去・現在・未来」をつなげる自分史を作成してプレゼンしてもらいました。

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(授業スライド)


2ヶ月目は、『自分にはない「羅針盤・地図・船」を知る』がテーマ。

社会人ゲストに、さまざまな生き方や考え方、成功談や失敗談を学ぶ「大人インタビュー」を実施。高校生が自らMCとなって質問を考え、大人に問いかけ。

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これまでカメラマン起業家、公務員、会社員料理人、TVディレクター、GPSランナー、研究者の方などに関わっていただきました。

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(大人インタビューの様子)

他にもメンターおすすめの本を紹介する「ビブリオバトル」なども実施しました!

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(授業で使用したスライド)


最後の3ヶ月目は、『もう一度「羅針盤・地図・船」を作り直し、そして船を走らせる』がテーマ。 

2ヶ月の学びをもとに、「自分にとっての豊かさや、大切にしたい価値観」「これから知りたい社会や生き方などの知識」「一歩進んで、これからできるようになりたいこと」をメンターと1対1で考え抜き、プレゼンをします。

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また、2ヶ月を通して高校生たちが「もっとこれを知りたい」「あれができるようになりたい」という要望になんでも応えるオーダーメイドの授業も実施!

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(スクール生の要望に応えて実施した授業)


そして最後には、オンラインスクールで明確になった「なりたい/ありたい自分」に近くため、1人ひとつのオリジナルプロジェクトを発足。ハッシャダイソーシャルや高校生の仲間たちが後押ししながら実現していきます。

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神奈川県の定時制高校に通うスクール生が
全学年に対して講演・ワークショップを実施

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愛知県の公立校のスクール生が
地元のカフェを借り高校生の居場所作りイベントを開催

他にも、歌手を目指している高校生のオンラインライブ開催や、「何かに熱中したいけどよく分からない」と悩む高校生が、今後の「大人インタビュー」の企画運営をしながら様々な大人に会っていくプロジェクトなど、こちらもワクワクしてしまうプロジェクトを計画しています。

また日常的には、コミュニケーションツール「Slack」での活発なコミュニケーションが。メンターによる日常のシェア、社会問題に関する問いかけ、そして高校生たちによる進路相談や日々の報告が行き交っていました!

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(黒人差別の問題への問いかけ)

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(高校生からの悩み相談)

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(嬉しい嬉しい進路決定の報告)

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(メンターの日常のシェア)


1期生の成長とこれから

そんな3ヶ月を過ごした1期生たち。彼らはどのように成長したのでしょうか?

ここからは、「オンラインスクールでの3ヶ月間とこれからの自分」について、1期生たちが最後の授業でプレゼンした内容をお送りします!

今回は紙幅の関係上、卒業した1期生7人のうち、3人をピックアップしてご紹介します!

1)大人のことが信じられなかった日々から、人のことを幸せにしたいと思えるようになるまで。(Bくん、男子高生)

■参加前の自分

それまでの僕は、家庭環境や身近にいる教師との関係により大人のことを信用できない毎日を過ごしていました。そのため大人に頼ることはせずに、家庭のことから勉強など全て自分で行っていました。結果として今を生きることに精一杯で、未来のことまで考える余裕がありませんでした。そんなことを相談する相手もいないため、ぼんやりとした不安を抱えていました。

■このプログラムで印象に残ったこと、自分の成長

そんな自分はこのオンラインスクールに参加して自分の将来について考えるようになりました。それは夢を語ると本気で考えてくれる仲間やメンターがいたからです。

そんな中で、自分の夢は料理人になることだと気がつきました。それは料理を食べていると嫌なことを忘れて幸せになれるので、その素晴らしさを周りの人にも伝えていきたいからです。

そんな僕のことを考えて、オンラインスクールの大人インタビューでは、運営の人が北海道の料理人の方を繋げてくれました。個人的にメッセージをやり取りしていて、今後も色んなことを学ぼうと思っています。
ここで、社会には信頼できる大人がいると気づくことができました。これまでは大人なんて信用できない生き物だと思っていましたが、メンターを中心として様々な大人の人達と関わるうちにそんな事ないんだと気づきました。

そして、他人を信頼して頼れるようにもなりました。自分の夢を話しても馬鹿にせずに受け止めてくれる仲間に出会えたので少しずつ考え方が変わりました。そして

最後に、自分の体験を他人に伝えたいと思えるようになりました。自分のような”人生の先が見えない子供たち”に、僕がオンラインスクールでやってもらったことを、その子たちにやってあげたいと思うようになりました。

今を生きることで精一杯だった自分が、担任の先生に「最近変わった?」と言われるほど成長できたのです。”やり直すチャンスは、自分の身近にある”ということを伝えてあげたいと思っています。

■これからの自分

「自分の料理で、人を幸せにしたい。」
今の目標はこれです。料理はその時の料理人の気持ちで”味”が変わると考えています。自分がまず幸せな人間になって、そして幸せな気持ちを伝えることができる料理人になって、料理を中心に人を幸せにしたいと思っています。


2)オンラインスクールを通して、私は最強の仲間をもらった。(Aさん、女子高生)

■参加前の自分

私は自分の環境に苦しめられてきました。自分の夢について話しても「意識高いね」としか言ってこない友人や家族。唯一の居場所であった塾も、諸事情でやめてしまい、本当に居場所が無いように感じていました。そんな日々が苦しかったです。

そんな悩みの中にいるときに、講演に来ていたそうちゃん(三浦)にオンラインスクールに参加しないかと誘われました。なんとなくですが、今の悩みを解決できないかなあと思い参加を決めました!

■プログラムで印象に残ったことと、自分の成長

このプログラムに参加して良かったことは最強の仲間ができたことです!自分の夢を話したら真剣に考えてくれる仲間たちです。これまでは自分の夢を語っても馬鹿にしたり相手にしてくれなかった友達が多かったので、宝物のような仲間ができました。

居場所がないと感じていた私ですが、今ではサードプレイスができて心にも余裕ができ、自分の将来についても考えるようになりました!その他にも、今まで自分の想いをうまく伝えられなかったのですが、言語化能力が上がったりパワーポイントを作成できるようになりました。自分の夢を叶えるために必要になるので良かったです。

自分に少し自信もついて、地元のカフェのスペースを借りる機会を貰って、自分と同じ悩みを抱えている高校生の居場所を作るためのイベントを開催しました。ものすごく緊張したし準備も大変だったけど、一歩踏み出してよかったと思います!

そして、他人を頼れるようになりました。いろんな人に相談できるようになったし、これまであまり進路に賛成してくれなかった親に初めて真剣に自分の考えを伝えて、少しですが応援してくれるようになりました。

■これからの自分

この3ヶ月で将来について考えて、行きたい大学もある程度決まってきました。けど、もっと良い進路を選択するために本を読んだり色んな先輩の話を聞きに行って、興味のある教育に関して知識を深めて行きたいです。

そして、今までの自分は、興味があちこちにばらついていて進路がはっきりしていないことに気が付きました、自分がやるべきことの優先順位をつけてどんどん前に進んでいきたいです!

これからは、このプログラムで周りの大人の方がしてくれたように、自分のように環境により苦しんでいる若者を救えるような人間になりたいです!


3)自ら課題を見つけて、行動できるようになった3か月間。(Yさん、男子高生)

■参加前の自分

このオンラインスクールに参加する前の僕は、自分中心的な考え方をしていました。自分がやりたいことができれば周りのことはお構いなしという感じでした。それは他人にあまり興味がないことが理由でした。

そのため、深く関わる友人も多くありませんでした。結果としてもっと自分のことを考えるようになり悪循環に陥っていたように思います。

■プログラムで印象に残ったことと、自分の成長

そんな僕もオンラインスクールに参加して他人の意見や考え方を聞いていくうちに他人の気持ちを考えるようになりました。そして自分のことを周りに打ち明ける機会も増えていきました!

その結果として、周りに信頼できる友達や大人ができて、新しい居場所ができました!

そして、他人を否定せずに相手の発言の背景を探ったりできるようになりました。人の意見を自分の頭で吟味して、自らの意思で決定していくことが大切だと感じました。

■これからの自分

僕は何かに熱中する大人になりたいのですが、他のみんなのように、具体的な目標がまだ見つかっていません。

なのでまずは動いてみて、いろんな人の話を聞いてみたいです。そんな僕に運営の方達は、オンラインスクールの大人インタビューを運営してみないかという話をしてくれました。僕自身が素敵な大人の話を聞けて、そして企画などの力もつくからです。情熱をもって生きている人にどんどんインタビューをしてみたいです。

そして、どんどんチャレンジする人になります。
苦労は自分を成長させてくれるものだと学んだので、一歩踏み出せる自分でありたいです。

3ヶ月間このプログラムをやり遂げてくれた高校生たちは、最後の授業にこんな素敵なプレゼンをしてくれました。聞きながらメンターたちは涙する場面も。みんなでお互いの成長を喜び合う感動的で暖かい時間となりました!

他にも、同じく本プログラムに参加したHANA(17)が書いた素敵なnoteと、ばんちょー(17)の成長ストーリー記事もありますのでぜひご一読ください!

このように、参加してくれた高校生たちの満足度は驚くほど高く、我々もとても嬉しい限りです!


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(高校生による最終プレゼン資料)

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(熊本の高校生が校長先生に直談判し、
オンラインスクールのチラシを全校に配布)

オンラインスクールの今後の展望

目の前に困っている高校生にアプローチするために、今年急ピッチでスタートさせたオンラインスクールですが、1期生の成長ぶりや満足度は想像以上でした。1期の高校生たちに満足度調査をした結果、参加者からの満足率は100パーセント

そのため、2期以降も規模拡大しつつ継続することとなりました!

今後のオンラインスクールの予定はこちら!

【第2期】
期間:2021年1月3週目〜3月末 募集人数:生徒15名、メンター15名
【第3期】
期間:2021年4月2週目〜6月末 募集人数:生徒25名、メンター25名
【第4期】
期間:2021年7月2週目〜9月末 募集人数:生徒25名、メンター25名

このオンラインスクールに参加してくれる高校生も随時募集しております!

【こんな高校生たちのためのスクールです】・ハッシャダイソーシャルの講演などに触れて心が動いた高校生
・自分の人生を納得して選びたいが、選べる環境にない高校生
・将来、自分はどうしたら良いのかわからない高校生

周りに、気になる高校生がいる場合は、プロジェクトリーダーの石川拓海(メールアドレス:taku7taku30@gmail.com)まで、お問い合わせください!

また、3ヶ月間、我々と一緒に高校生をサポートして頂くメンターも随時募集しております!

【こんな方をメンターとして募集しております】・「高校生の進路の選択格差」への問題意識に共感して頂いている方
・3ヶ月間、高校生にオンラインツール(Slackやzoom)でフォローが可能な方※週最大5時間で、お仕事や学業に支障の出ないスケジュールになっています・自分の人生を大切にしており、ワクワクした未来を描こうとしている方
・性別、職業、地域は問いません

メンターとしてのご協力や、オンラインスクールに関して詳しく知りたいという方向けに、説明会を実施しております。参加をご検討されている方は、こちらのフォームにご記入ください!
また、募集要項はこちらになります!


運営メンバーからのメッセージ

最後に、オンラインスクールの運営メンバーを代表して、プロジェクトリーダー石川からのメッセージをお伝えします。

3ヶ月間を通して、このプログラムの無限の可能性に気づくことができました。

まずは、さまざまな世界や大人との出会いの数が圧倒的に増えること。高校生たちの生活は、学校や家庭などで忙しく、また地元から離れることは滅多にありません。全国の高校生やお手本になる大人とのこれまでにない出会いをたくさん提供できる可能性を感じました。他にも、学校・家庭・普段の友人とは違う居場所ができること。全国の高校生たちと励み合える「サードプレイス」で、環境に左右されない成長や安心感を得られるのではないか。そんな可能性にワクワクしました。

もちろん、苦悩したこともあります。まず、高校生たちはパソコンを持っておらず携帯しか使えません。そして、私たちが届けたい層の高校生を対象とした手本となるサービスもあまり存在しません。そして最大の悩みは、3ヶ月の「会えない」状態の中でどのようにして高校生に参加し続けてもらうのか、ということ。

ただ、目の前にはこのプログラムを届けたい高校生たちがいました。とにかく型にはめずに、目の前の高校生たちに向き合い、走らせながら最適解を作り出していこう。運営チームはそう心に決め、事業をスタートさせました。

手前味噌ですが、本当に素敵であったかい居場所です。ハッシャダイソーシャルのメンバーも、メンターで協力してくれた仲間も、1期の高校生たち全員のおかげです。「信頼できる同世代の仲間ができてよかった」「大人のことが信じられるようになった」「将来が楽しみになってきた」という高校生たちの声が、何よりの励みでした。

これからどんどん高校生や社会人の方を巻き込んで、素敵な仲間と素敵な空間にしていくことを目指しています!


■第1期ハッシャダイスクールオンライン関係者
プロジェクトリーダー:石川拓海
運営メンバー:内田湧大・中尾素志・佐藤凌
メンター:木村りさ・中江さえ・秋山祐一郎・阿部ひかり
アドバイザー:三浦宗一郎・勝山恵一

<文=ハッシャダイソーシャル広報PR・森本瑛(AKeeeeN.)/プロジェクトリーダー・石川拓海>

【ご寄付について】
ハッシャダイソーシャルの、毎年140校以上の高校や少年院・児童養護施設等で行っている「全ての若者が自分の人生を選ぶ」ためのキャリア教育プログラムの無償提供はすべて、みなさまのご寄付によって成り立っています。また、当オンラインスクールも、今後規模を拡大しプログラムの充実を図る予定です。興味を持っていただいた方は、以下のページよりご確認ください。

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r.kimura@hassyadai.com ( ハッシャダイソーシャル広報 木村 )




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