アラサー、ひとり旅に出る

来月、
私は、コロナ禍にやっとの思いで入った会社を退職をする。

そして、同じく来月。

私は、生まれて初めて一人で海外旅行へ行く。

なぜ急に？と思われるかもしれないが、
実は以前からずっと、一人で海外旅行に行ってみたいと思っていたのだ。

英語が堪能なわけでも、
コミュニケーションスキルが超絶高いわけでもない。
どちらかと言えばインドア、
臆病で内気。

そんな私が、退職を祝して（？）
何かやってみよう、そう思った時に一番に思い浮かんだのが、
一人海外旅行だった。

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休職中、何度も布団の中で願ったことがある。

”誰も知らない遠い場所へ行きたい。”

心が落ち込んでいたとき、
この世界で生きているのは、とても苦しかった。
どこへ行っても自意識が邪魔して、
心がざわざわして、逃げたくて仕方がなかった。

でも。
誰も知らない遠い場所へ行くには、
それなりの元気と少しの勇気が必要だった。

だから、私はどこへも行けなかった。

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―—カンタス航空、
　　羽田発　メルボルン行き、

前述のとおり、
それなりの元気と少し勇気が必要だった。

少しの勇気は、勢いでカバーした。

いよいよだ。

”誰も知らない遠い場所へ行きたい。”

布団の中で何度も願っていたことが、
ついに叶う時が、もうすぐやってくるのだ。


あの時、
少しの勇気を勢いでカバーしたあの瞬間を、
誇らしく思う日がくるといいなと思う。