強制入院させられたことを恨みこそしないが、あの時は不思議な体験をした。自分の意思で動いているのではなく、すべては動かされているという認識でいた。そして、時の流れに身を任せ、体を動かしているうちに、「永遠」を体感した。時が一点に収束して、自分の人差し指の先もある一点に向かったのだ。