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呟】狂言面『福の神』五月二回目に参ってござる 先に来ていた大先輩は今年既に四面目の仕上げ彫の最中 粗彫できるところは自宅で彫り 師の作業場で手本を見て仕上げるそうでござる わたくしは縦型を合わせるための高さを整え 持ち易くする為裏面を粗繰り 思い通りやや早めに進んでござる

呟】春に狂言面賢徳を打ち上げ 五月より新たに狂言面空吹を打ち出して八ヶ月やや見込みより遅れてござるが毎度三時間時にコツを教わり時に談笑し大方は黙々と打ち目鼻は調ってござる 一カ所ずつ手本に近づけ 次回は口と顎の形 最後に各顔の部位の相互関係を調えればいよいよ着色から仕上げでござる

呟】こんにった狂言面打ち 空吹を彫ってござる 型を遣った粗彫りが終わると ひたすら手本の面と睨めっこでござる 大きく出張った眼の大きさ位置が極まったところで距離を測りながら耳の上、頬の出っ張りから顎への傾斜と眼の上の出っ張りを調えてござる 少しずつ空吹面らしゅうなってござる

呟】わたくしの面打ち師匠は猫に好かれ数多の猫面を打ってござる わたくしも猫を好きまするが 古典狂言には猫の役は無く 猫と名の着く狂言は鶏猫のみ しかも実体の猫は出ませぬ 狂言にそのまま出る生物には 猿と狐、牛や馬、犬に狸 蚊や茸は精として出まする 人が真似るならば鶏に烏、鳶に鯛

狂言面『賢徳』打ち終え 発表会にも出展できましてござる

京都で狂言面の発表会「面風會展」に出展いたしまする

こんな角材の中に狂言面の素があったのでござる

尼-イ】狂言にも面を遣うてござる