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【出展情報★4/3~】移ろい、映ろい

知覚から広がる

それが撮りたいものかどうかは別として、撮るべきものはどこにでもある。 暗い部屋から明るい向こう側を覗きこむ。 ちょうど窓の外を眺めるように。 窓の向こうの時間はどんな時間が流れているのか。 風景は撮られることで新しい意味を帯びる。

特定の作風を目指すのか、あるいは意図的に揺らぎを作るのか。 何を語るのか、志あるいは信念はどこにあるのか。 期待像を忠実になぞるのか見えそうで見えないイメージを追求するのか。 写真は必ずしもリアルではない。 何かしらの揺らぎがそこにある。

反復は妥協ではない。 むしろ挑戦である。 繰り返す中で何を見出していくのか。 思えば写真でも執筆でも完成しそうでしきらない。 いわば未完を追いかけ続けている。

写真は必ずしも偶然ではない。 何を撮ったかだけでなく、何を撮りたかったか。 イメージや概念、あるいは信念。 信じたものが信じたとおりに現れるわけではないが。 それでも信じた先に見えるものが未来への約束。

遠くにいる大切な人を思う。 すぐに会えるかどうかはわからないもどかしさ。 ひとつの信念を抱いて待つ。 「きっと会いましょう」 信じれば叶うわけではないが、信じなければ何も始まらない。

忘れ物を探しに。 そこにあるものを信じて。 時代の中に残されたものをしばし見つめる。 新しい音を響かせていく中で。

信じるとは何か

風景の信