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暗号資産とNFTで“経済”を備えたブロックチェーンゲーム その仕組みと現在の立ち位置(後編)

前編に続き、ブロックチェーンゲームの成否、その原因を探る

従来のゲームに暗号資産やNFTといった要素を加えたブロックチェーンゲーム(以下、BCG)は、新たなビジネス、稼ぎ方、そしてゲームジャンルとして注目されている。ただしBCGの歴史は非常に浅く、このジャンルが注目されるようになったのは2021年春に『Axie Infinity』というBCGが流行してからである。そして『Axie Infinity』の流行からわずか1年の間に、BCG業界には次々と新たなタイトルが誕生してきた。

そこで本レポートでは、数多くのBCGタイトルのなかでも比較的多くのユーザーからの関心を集め、実際に短期間ながらも「稼ぐ」ことができた『Axie Infinity』、『BombCrypto』、『Pegaxy』、『STEPN』というタイトルについて紹介する。

これらのタイトルは実際に成功を収め、そして失敗したBCGである。BCGにおいての成功とは、より多くのユーザーを獲得し、かつユーザーが「稼げる」状態が続くことを指す。そして失敗とは、トークンエコノミー(各BCG独自の暗号資産を中心とした経済圏)が崩壊し、トークン価格が崩壊することでユーザーが「稼げない」ようになってしまうことである。

各タイトルがどのような理由で成功と失敗を経験したのかを通じて、BCGの課題と現在地を探ってみよう。

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