「音楽教育についての相談請負サービス（有料）」始めます

こんにちは，音楽教育学者の長谷川です👓

今日は長谷川の新ビジネスについてのお話です（音楽教育学的に有益な発信ではありませんのでご了承ください）。

僕は以前から「質問箱」というサービスを利用しています。匿名で質問できて気軽に返信できるSNSみたいなやつで，ありがたいことに毎日結構質問をいただきます。多くの方が音楽教育についていろんな問題意識を持っていらっしゃるようです。

匿名で聞けちゃう！長谷川諒さんの質問箱です

で，結論から言うと，質問箱への質問に回答するのが難しくなってきました…

というのも，音楽教育についての相談に乗るためにはどうしても個別具体の状況を知る必要があるのですが，質問箱というシステムの仕様上，相談者の方の詳しい事情がわからないので，「回答したいけど回答しようがない…」という事態が多発しているのです。

例えば，「中学校の音楽科教育において重要なことはなんですか？」という質問には，テキストだけでサラッと回答することが難しいです。もちろんこの質問を文字通り解釈して「中学校の音楽科教育において重要なこと」を語ることはできますが，そんなのを語り出すと90分の講義を15回しても足りなくなってしまいます。この手の質問には，「質問者さんがどのような問題意識をもってこの質問をされているのか」という「質問者さん側の問題意識の根源」を把握した上で回答するのが必須ですが，質問箱上ではこれを把握することができないのです。

これは，質問者さんを責めているわけではなく，そもそも「問題意識の根源」を自分で自覚することは非常に難しいのです。特に音楽教育のような質的な営みにおいてはそれが顕著で，多くの方が「自分の音楽教育実践になんとなく納得いかないんだけど何が問題なのかわからない」というような漠然とした悩みをお持ちです。しかし，その「漠然とした悩み」を「クリアな問題意識」に変換しなければ，僕が相談に乗ったところで何も解決しません。

僕は授業でもYouTubeでも「これさえやっとけばうまくいくよ」的な「音楽教育のHow to」を発信していません。なぜなら，教育は究極のローカルであり，紋切り型のHow toが全ての現場で有効に機能することなんてないからです。How toを有効活用するためには適切にローカライズするセンスが必要になってきます。そして，ローカライズするにためには，先生方自身に「クリアな問題意識」を持ってもらうことが必要なのです。

アドバイスするにしても適当なことは言いたくない。ならば有料にして「漠然とした悩み」を「クリアな問題意識」に変換するところからお手伝いするサービスをやってみよう，と思ったというわけです。

あと，私はこれまで神戸大学の常勤教員として音楽教育を研究したり教えたりしていたのですが，2021年9月30日で任期満了に伴い定職を失っています（非常勤講師はやってます）。生計を立てる上でもボランティアでの回答が難しくなってきた，という事情もあります（もちろん質問箱にいただいた質問でも回答可能なものには返信する予定です）。

ということで，具体的な申込方法等については下記に書いておきます。「長谷川のYouTubeチャンネルを見て共感したけどまだ腑に落ちきっていない」という人は是非。また「授業に悩んでいるけどもう何が悪いのかさえわからない」という人にも丁寧に対応できると思います。基本的には学校の先生を想定したサービスですが，クラシック演奏家の方や音楽教室の経営者，音楽教育学の研究者等で私と話してみたい方がいらっしゃれば，可能な範囲で対応しますのでおっしゃってください。

ちなみに45分5,500円（税込）という料金ですが，おそらく多くの方が「高っ」と思ったと思います。僕も個人的な感覚で言えば「45分の対話に5,000円払うのかぁ」と思う部分は正直あります。ただ，非常勤講師として大学で90分（45分×2）の講義をした場合，1回分の給与が1万円を下回ることは絶対にありません（僕の経験上）。それを加味すると，マンツーマンの対話であれば，大学の一斉教授の講義よりも確実に高い価値を提供できるわけで，これより値段を落とす必要はないのかな，と思っています（とはいえ今後変更する可能性もありますが）。

本当に必要とされている方にご利用いただければと思いますので，ご検討いただければ幸いです🙏

＊　＊　＊

▶︎申込先
　haseryomusic@gmail.com / 各種SNSのDM
▶︎料金（今後変更する可能性があります）
　45分5,500円（税込）
※学生は2,750円（税込）。複数人で参加される場合には時間・料金ともに要相談）
▶︎方法
　Zoom（対面での実施をご希望の場合はその旨おっしゃってください）
▶︎お支払い方法
　PayPayもしくは銀行振込