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「確率思考の戦略論」を読んだけど「プレファレンス」という単語だけ覚えただけになってしまっている人へ

タイトルは自分のことなんだけど、

「確率思考の戦略論」は名著。ちょっとお値段張るし、数式の所は、まるっきりわからなくて一瞬躊躇してしまうけど、マーケティングに少しでも関わる人は、買って手元に持っておくべき本だと思う。

私のnoteにたどりつくような人の多くはすでに持っているはずで、私も発売日に買った程度は意識高い系。

感想としては、読みやすいけど、きっと半分も理解できてないんだろうな、と思いながら、「プレファレンス」という単語だけ覚えて終わっただけになってしまっていた。というもの。凡人の極みだな。

で、ここ2~3週間ほど、同じ著者、森岡さんの「苦しかったときの話をしようか」を軸に、他の森岡本を読み直すことで理解を深める、気づきを得る、という活動をやっていて、その活動がおすすめなので、具体的にどういう感じなのかを自分のメモついでに紹介したい。

目的設定は理想状態をイメージすることから始めるとよい。

個人的に苦手な目的設定。本書でも、戦略の前提として目的設定が最初で最重要な仕事だと紹介されてる。

企業のリーダーにとって、その目的設定こそが最初で最重要な仕事 になります。「結局、どうしたいの?」という話です。そこに人間の生み出す強烈な意志がなければ目的は生まれようがなく、まして戦略の出番など永遠にありません。  
達成したい目的があるとき、次になすべきことは、その目的が達成できているときの状況を想像力と数値を使って徹底的に考えることです。
迷路はスタートからよりも、ゴールから解いた方が速く解けます。 富士山 も頂上から見下ろした方が、樹海から見上げるよりもどのルートを登るべきかが 明瞭 にわかります。チェスも、チェックメイトの盤面が頭の中に見えて、そこから逆算して手を組み立てます。手前から先を発想してもなかなか無駄が多くて困るものです。

こちらの本では、こう書いてある目的設定の方法。


これが、こちらの本だと、、、

こんな書き方になっている。

私が勧めるのは、 具体的な〝こと〟から発想するのではなく、〝どんな状態〟であれば自分はハッピーだろうかという未来の理想〝状態〟から発想すること である。これはマーケティングで目的設定をするときに詰んでしまった場合、私がいつもやっている脱出法だ。何から考えれば良いか詰んでいるのなら、騙されたと思って一度やってみて欲しい。この方法をもう少しわかりやすいように解説しよう。
まずは「自分はどんな状態になっていたらハッピーなのか?」を考えてみるのだ。
このように、理想状態からイメージを膨らませて、それから具体に入っていく思考方法が、キャリアを考える際には良いと思う。これは「理想状態からの発想法」 とでも言っておこうか。十分条件から必要条件を発想していくのだ。目的が満たされる状態さえ想像できれば、その理想状態を構成する要素がより具体的に見えてくることは多い。暫定的でも良いから、おぼろげでも良いから、君なりの精一杯で「目的」を考えて欲しい。君は 10 年後、 20 年後、いったいどうなっていたいのだろうか? どういう状態であればハッピーなのだろうか?

なんて、わかりやすい。まぁそれでも実際にやるのは難しいけど、どういう枠組みで思考すればよいかについては、だいぶイメージつくようになった。

意志と目的と十分条件と必要条件は想像力を駆使してぐるぐる考えれば良いということ。

例えば、仮に、2021年までに営業利益3億円だ!という目標が設定されたとして、これは目的ではなく、制約。持続可能な形で事業を継続するために、事業責任者が経営陣から示された、もしくは、経営陣が株主から期待される必要条件に過ぎなくて、その制約を満たしつつ、いい感じだと思える状態を想像すると、自分なりの意志とか価値観が見えてきたりするなと。

「お前はどうしたい?」とリクルートばりに詰められると、ああ、自分には意志はありません、Willはありません、ほんとごめんなさい、ってなるけど、いい感じだと思える状態、もっと言えば、最悪な状態を想像して、それよりはマシと思える状態を考えれば、うっすらとでも自分の意志らしきものはそこに見えてくるので、その種を育てていきたいと思う次第。

ビジネスで勝つための方法も違う角度から考えるとだいぶ理解が捗る

冒頭に書いた「プレファレンス」含めた、本書のコア部分も対比させて読むことで多少理解が進む。

「確率思考の戦略論」のコアはこのあたりだと思っている。

本書に一貫するメッセージは、「 ビジネス戦略の成否は『確率』で決まっている。 そしてその確率はある程度まで操作することができる」 ということです。私はその考え方を、「数学マーケティング」とも、「数学的フレームワーク」とも呼んでいます。
「 市場競争とは、1人1人の購入意志決定の奪い合いであり、その核心はプレファレンスである」という真理に辿りつきます。
プレファレンスとは、消費者のブランドに対する相対的な好意度(簡単に言えば「好み」) のことで、主にブランド・エクイティー、価格、製品パフォーマンスの3つによって決定されています。
ビジネス戦略の本質は実はかなりシンプルな顔をしていると私は考えています。ようするに戦略の行きつく先もその3つしかないということです。 戦略、つまり経営資源の配分先は、結局のところ Preference(好意度)、 Awareness(認知)、 Distribution(配荷) の3つに集約される のです。その中でも無限の可能性を持っているのはプレファレンスのみですから、戦略の究極的な焦点は消費者プレファレンスを高めることです。

「苦しかったときの話をしようか」では別の角度から光が当てられていて、

真っ先に考えるべき1つ目の軸は「需要」の変化である。その会社の主な売上を支えている市場の需要が、どれだけ将来にわたって安定してあり続けるのか? という観点だ。日本の人口減少市場に依存しているのか? 減り続けるのか? あるいは需要は増えるのか? 安定し続けるのか? それを5年後、 10 年後、 20 年後、 30 年後というスパンで自分なりに推理してみるのだ。
市場の需要は、大きな目でみると必ず消費者のプレファレンス(相対的な好意度)に従う ということだ。そしてその消費者のプレファレンスは必ず「より便利でより快適なもの」を求め続ける。
2つ目の観点は、その需要から持続的にシェアを取り続けるための「構造」の有無を診ることだ。ここで意味する構造とは、一過性のものではない。その会社の現在の業績を支えている競争力の源泉(コア・コンピテンシー:つまり強み)を見極め、その競争力が持続可能かどうかを判断するのだ。

つまり、

企業の中で戦略を考える人の視点では、プレファレンスを高めて、持続的にシェアを取り続けるための構造をどうやって作るかの思考方法になり、

キャリアを作る上で良い企業を見極めたい人の視点では、プレファレンスを抑えてシェアを取り続けるための構造を持っている会社を選ぶ、

という視点での思考方法になる。

このレベルで対比させてアウトプット残すだけでも理解は格段に深まる

このnoteぶっちゃけ、2つの本の引用並べてるだけなので、アウトプットとしてのクオリティは全然低いけど、それでも書き手としては、理解は格段に深まっていて。

自分の書いたnoteであれば、何かの折に読み返すときもあると思う。

その本を読んでいる時点の関与度の高いタイミングでは、なんでこんな浅い解釈しかできないんだろうと思うけど、関与度下がると、その浅い解釈すら忘れているので、恥を偲んで公開しておくことは、プラスになる要素が大きいように思う。

週報なので、生存報告しつつ、将来の自分が読み返して、ああ、こんなこと考えてた時期もあったなーと振り返ったり、学んだことを定着させるのが目的で。これを世に公開しない形の個人的なメモに残そうとすると、自分さえわかればいいや、と書き方が雑になって、結局、読み返しても何書いてあるかわからないので、他人様に読んでいただくという形式でアウトプットするのは大事だなと思う。自意識過剰なので、それなりに気を使う。

先週も先々週も同様に森岡さんの本読み直して、アウトプットしてたりするけど、すっかり何書いたか忘れてるので、いいこと書いてるな俺と思ったりする。そりゃ自分の興味あることを自分が書いてるんだから、そうなるよね。そのために書いてます。週報。

※今回は、6月9日(日)~6月15日(土)分の週報になります。







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