バイキングが苦手だ。小さい頃から、家族旅行でバイキングのあるホテルに行くことが多かった。子ども心には、「こんなにたくさんのものが全部食べれるなんて!天国じゃん…
前回の記事で、簡単なあらすじと登場人物の一人である「大林」について思うところを書いたのでぜひ読んでほしい。 前の記事をざっくりまとめると、大林は「女性経験が…
吐きそうになった。フィクションとわかって読んでいるはずなのにここまで刺してくるのか。 『石蕗南地区の放火』は『鍵のない夢を見る』という短編集に含まれているひと…
はなかまきり
2024年8月17日 09:42
バイキングが苦手だ。小さい頃から、家族旅行でバイキングのあるホテルに行くことが多かった。子ども心には、「こんなにたくさんのものが全部食べれるなんて!天国じゃん!」なんていうザ・子どもな感想を抱いていたわけだが(ただ、それを全身で表現できるかわいい子どもではなかった)今思うと、バイキングというのはいろんな時間にやってくる大勢の人にご飯を振る舞うには最も効率的なシステムなのかもしれない。そう思うよう
2024年8月9日 15:09
前回の記事で、簡単なあらすじと登場人物の一人である「大林」について思うところを書いたのでぜひ読んでほしい。 前の記事をざっくりまとめると、大林は「女性経験がないために幼い男性」であり、彼が周囲に与える「なんかあの人嫌だ」感が辻村深月の筆致によってひしひしと伝わってくる、と書いた。では、この小説の「語り手」に問題はないのだろうか?中学国語の教科書に取り上げられる話として有名なものに、ヘ
2024年6月17日 03:46
吐きそうになった。フィクションとわかって読んでいるはずなのにここまで刺してくるのか。 『石蕗南地区の放火』は『鍵のない夢を見る』という短編集に含まれているひとつの短編である。 あらすじはこう。主人公・笙子は公用物件の保健事業を行う財団法人に勤めている36歳の女性。親からは結婚を急かされるが本人はお見合いを会わずに拒否するなど、結婚しなければという焦りがあるわけではない。むしろ、「そんな態度だ