はなかまきり

筑駒中・高卒。 東京大学卒業予定、某日系コンサルタント入社予定。 あなたに読んで欲しく…

はなかまきり

筑駒中・高卒。 東京大学卒業予定、某日系コンサルタント入社予定。 あなたに読んで欲しくてnoteを始めました。

最近の記事

バイキングが苦手

 バイキングが苦手だ。小さい頃から、家族旅行でバイキングのあるホテルに行くことが多かった。子ども心には、「こんなにたくさんのものが全部食べれるなんて!天国じゃん!」なんていうザ・子どもな感想を抱いていたわけだが(ただ、それを全身で表現できるかわいい子どもではなかった)今思うと、バイキングというのはいろんな時間にやってくる大勢の人にご飯を振る舞うには最も効率的なシステムなのかもしれない。そう思うようになるのが大人になることだとまとめてしまうのには反抗したくなるけど。雪が降った時

    • 『石蕗南地区の放火』を読んで② セカイの見方をアラフォー女から考える

       前回の記事で、簡単なあらすじと登場人物の一人である「大林」について思うところを書いたのでぜひ読んでほしい。  前の記事をざっくりまとめると、大林は「女性経験がないために幼い男性」であり、彼が周囲に与える「なんかあの人嫌だ」感が辻村深月の筆致によってひしひしと伝わってくる、と書いた。 では、この小説の「語り手」に問題はないのだろうか? 中学国語の教科書に取り上げられる話として有名なものに、ヘルマン・ヘッセ『少年の日の思い出』がある。そう、「そうかそうか、君はそういうやつ

      • 『石蕗南地区の放火』を読んで① 僕の弱者男性論

        吐きそうになった。フィクションとわかって読んでいるはずなのにここまで刺してくるのか。  『石蕗南地区の放火』は『鍵のない夢を見る』という短編集に含まれているひとつの短編である。  あらすじはこう。主人公・笙子は公用物件の保健事業を行う財団法人に勤めている36歳の女性。親からは結婚を急かされるが本人はお見合いを会わずに拒否するなど、結婚しなければという焦りがあるわけではない。むしろ、「そんな態度だからこそこの家を出た」と言っているように両親の旧時代的な価値観に厭気がさしている

      バイキングが苦手