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書評(ノンフィクション)

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シリアルキラーはそこにいる『トゥルークライム アメリカ殺人鬼ファイル』(平山夢明)

シリアルキラーはそこにいる『トゥルークライム アメリカ殺人鬼ファイル』(平山夢明)

「AuDee」という音声サービスで配信されている「トゥルークライム」を書籍化したもので、アメリカの殺人鬼を一人ずつ取り上げて深堀していくという形を取っている。
シリアルキラーから薬物の売人殺し、家族殺しなど様々な殺人鬼が紹介されているが、そのどれもがどこか心に闇を抱えている場合が多い。
幼少期の虐待や、大人からの性的ないたずら、母親からの度重なる罵声。
殺人鬼は殺人鬼になるそれ相応の理由があり、性

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そんなに好きじゃない芸人の紀行文【表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬】(若林正恭)

そんなに好きじゃない芸人の紀行文【表参道のセレブ犬とカバーニャ要塞の野良犬】(若林正恭)

特別、オードリーが好きなわけじゃない。

なんらなら、好きな芸人さんはサンドウィッチマンと和牛と四千頭身だ。

ただ、若林さんは個人的に、「本を読んでいる」という事実だけで勝手に尊敬はしている。

吉野朔実さんの漫画で、友人の精神科医の先生が「本を読んでない人って信用できる!?」みたいなことを言っていたけど、それを言われたら私の友人はほぼ読書しない人なので、もしかしたら信用できない人なのかもしれな

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二度と読みたくない!?それとも二度目も読む!?【異常快楽殺人】(平山夢明)

二度と読みたくない!?それとも二度目も読む!?【異常快楽殺人】(平山夢明)

興味本位で読むな。

まずそれを言いたい。
何故かって??

この本は実在した連続殺人鬼のノンフィクション。
でもただの殺人鬼ノンフィクションじゃあない。

著者も言っているように、これは「負の遺産」の教科書。
人間がここまで残酷になれ、同じ生き物である人間をまるで共食いのようにただ殺していく。
これがノンフィクションだと言うことに、ただ、恐れを抱くばかり。

と、まぁ、真面目に語ってはみましたが

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