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絵を描くのがすきだった


わたし、絵を描くことが好きだったなぁとふと思った。


思い返してみたら物心ついた頃から、絵を描くのが大好きな子どもでした。

幼稚園の時、ひとりで自由に過ごしていいと言われたら必ず画用紙とクレヨンを持っていて。

小学校に入る前には頭の中でストーリーを組み立てて絵本や漫画のようなものを書いていました。

わたしの場合、絵そのものがすきというよりも、頭の中で思い描いたストーリーに沿って登場人物を動かし、完成させる。
そこまでの一連の流れがすきだったんだと思います。


そしてそれは、小学校に入っても変わりませんでした。

小学生になり「りぼん」や「ちゃお」などの少女漫画を読むようになり、本格的に漫画というものを知ったわたし。

見よう見まねで定規を使ってコマ割りをして、漫画のまねごとをするのが大好きになりました。

本格的な道具を使ったことはありませんでしたが、漫画家さんの絵を見て上手になるよう練習したり、表紙や紹介文まで本物みたいに考えたり……

漫画を書く自体ももちろん楽しかったけれど、やっぱりわたしはそういう工程すべてに楽しさを見出していたんだと思います。


そんなふうにして、家にいる時間はほとんど漫画を書いていたので、作品はどんどん溜まっていき…
だけどそれと同時に思春期に入った頃には、漫画を書いていることを隠すようになりました。

学校の友達はもちろん、親にも兄弟にも。

主な理由は「漫画を書くのは恥ずかしい趣味なのかも…」と思ってしまったこと。

今思えば、何年も熱中できる趣味があるのは本当に本当に素晴らしいと思います。
もしできるなら、当時の自分にそう言ってあげたいくらい。

だけど他人の目を人一倍気にしていた小学生のわたしは、漫画を書くことで「根暗」「オタク」と思われるんじゃないか…そしてそれを嫌だなと思ってしまったんですね。

(根暗、オタク、それぞれに対し現在のわたしは当時のような気持ちは抱いていません。現に自分自身を正真正銘の根暗だと思うタイミングもありますし、それを悪いともまったく思っていません。
それから何かに熱中し情熱を注げるオタク気質は、無趣味に近いわたしからするととっても羨ましいです。小学生時代のこととはいえ、不快に思われた方がいらっしゃいましたらごめんなさい。)


それから漫画を書く頻度も減っていき、中学生になった頃にはまったく書かなくなりました。

隠しながらでも細々と描き続けていたのに、なぜやめてしまったのか。

その理由は、「自分よりもっと絵が上手い人がいることを知った」からでした。

もっと子どもの頃は、誰かと比べることもなく、ただただ楽しくて自己満足で書いていた漫画。

だけど大人になるに連れ、クラスには図工が得意で注目されていたり、漫画が得意でみんなに似顔絵をお願いされていたり…
そういう「別次元」に上手な子がいることを知りました。

一生懸命練習して毎日書いていたので、人並み以上には上手だと思っていましたが、本当に人並みで。
自分がこれから、そういう「本当に上手なひと」と同じようになれるとは思えなかったんです。

また将来を考え始めるタイミングで、「どうせ漫画家になるなんて無理だろうし」という決めつけもあり、絵を描くことへの熱意もなくなっていってしまいました。


あんなにすきだったのに、勿体ないなぁ。
最近すごくそう思うので、今日は突然そんな話をしてみました。

「勿体ない」と言っても、「描き続けていたら漫画家になれたかもしれないのに!」なんて大きな話ではありません。

ただすきだと思うことに熱中して取り組み続けられること自体が幸せだし、
きっとそうしたらもう少し絵も上手になったと思います。
もちろん頑張り次第だとは思いますが…!


現在大人になったわたしの絵は、本当に中学生のまま。
「中学生の絵にしたら、まぁ上手い…かな?」というところで完全に止まっているので、大人としては下手な気がします…笑

そんな絵が下手くそな大人に成長したわたしには、もう「絵が上手になれるよう頑張ろう!」と思う気持ちは残っていません。

絵を描くことをやめ、歳だけ重ねたので目指すものは立派になっている割に、自分の技術が伴っていない。
理想と現実のギャップが、あの頃よりずーつつっっと開いてしまった。

まぁ何よりもあんなに好きだった「絵を描く」ことへの情熱がなくなってしまったから、というのが1番だと思うのですが…。


たまーに「絵を描いてみようかな?」と思って色鉛筆を持ってみても、思い描いているものが描けなくてすごくもどかしい気持ちになります。

頭の中にあるものを実際に描けることができたら、なんて楽しいんだろう!そう思うんです。

それが今のわたしにはできないし、できるようになろうという気持ちもなくなってしまって。

それで現状困っているわけではないので、単なるぼやきでしかないのですが…やっぱり少し、寂しい気持ちになります。

絵を描くのが大好きだった頃のわたし、自分の気持ちに正直に続けていたら今どんな大人になっていたのかなぁ。



本当にオチも結果もない、長いひとりごとになってしまいすみません!

でももし、同じような理由ですきなことをやめようとしている人がいたら、ちょっと待って!って言いたいな…

そんな風に思います。

それだけのつぶやきでした。

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