見出し画像

特別と、日常と

いまさらながらに子供たちから学んだ、特別と日常についてのこと。

大人はついつい特別なことを考えがちだなーと。
ふとすると、
今度どこに旅行に行こう?
記念日にはどんなお店に行こう?
クリスマスには何をプレゼントしよう?
なーんて、考えがちです。

画像1

特別をつくると、まるで人生が楽しくなるような、そんな感じで思い描いたりします。
確かに、その時を想像して、あれこれ考えたり調べている時も楽しいです。
でもこの1年でそれにも勝る、日常の楽しみ方を、息子に教えてもらいました。

僕ら家族は、去年ほぼ1年、息子の闘病生活でどこにも行けませんでした。
たくさんの我慢させることや、辛いことも多かったので、治療が終わってからはどこに連れてってあげようか、どんな特別な体験をさせてあげようかと、考えることもありました。
でも、闘病生活の中で息子や僕らが、思い描いたり、やりたいと思ったことはもっと日常のことでした。

息子は、
妹と遊びたいな、お家でみんなで寝たいな、ご飯みんなで食べたいな、
と、家族でいる時間を望みました。

僕らもまた想像していたことは、
息子とお風呂に入りたいな、手を繋いで公園まで行きたいな、家族でテーブルを囲んでご飯食べたいな、家族で並んで眠りたいな
と、やはり家族でいる時間でした。

そんな経験があったことで、日常の幸せを昔よりもずっと感じるようになりました。
そして、特別ではなく日常の楽しみを探すようになりました。
日常の幸せな時間が増えると、なんだか人生が前よりも華やかで賑やかです。
以前は特別を思い描きすぎて、日常に無関心になってしまい、特別以外がモノトーンのように感じてしまっていたのかもしれません。

自分たちの好きや興味といった、自分の心に寄り添うことで、日常が発見で溢れたような気がします。
僕らはそんなことを、子供から教えてもらいました。
息子や娘を見ると、ただただ目の前の中から興味が湧くものを楽しんでいます。
それは、特別ではなく日常を楽しんでいるんです。
未来のためではなく、今を楽しんでいるんです。
そんな子供たちを見て、真似ると、僕らにも日常にたくさんの発見が出てきました。
そして、その発見に興味が湧き、楽しい工夫を想像します。

最近の日常から生まれた、息子の想像はダンボール剣でした。
剣が欲しいというので、作ってみることにしました。
息子の話を元に、簡単なスケッチをし、つくる、また息子がアイデアを加え改良する、出来上がるとまた新しい次の剣を思い浮かべる。
最初は形状のアイデアだけだでしたが、最新の剣は機能のアイデアも含まれました。

その名も、うんち剣
特徴は、
 ● ボタンが3つ付いている
 ● 1つのボタンを押すとクサい臭いでやっつける
 ● クサいままだと困るので、イイ匂いのボタンもある
 ● なにも嗅ぎたくない時もあるので、何も匂わないボタンもある

画像2

これで一体なにと戦うんだろうと思いつつ、その想像力に驚き、笑ってしまいます。

とはいえ、最近も息子の調子が悪くなると、僕らは不安いっぱいで、何か起こる前にもっと特別な体験をさせてやりたいなとか、日々ワタワタしてしまいます。
治療が終わり、家族揃って新しい船出で行くぞーと思っていましたが、常にモヤモヤとした不安は晴れません。
天気のようにちょっとしたことで、突如心に暗雲が立ち込めてきます。

そんな中でも焦らず、日々を楽しみたいなと思います。
子供に教えてもらった日常の感じ方を、忘れないように楽しんでいこーと思うこの頃です。
あまり未来ばかり想像したり、過去をくやんだりと、変えられないことに時間を使うより、今日を楽しもうとすると、その連続が勝手に未来になっていくんだろーなーと。
そして振り返ると、楽しい日常が、楽しい過去を作ってくれてるのかもなと。

きっと、特別なことは、良い思い出をつくるんだと思います。
きっと、日常なことは、人や繋がりを育むんだと思います。
なので、人生を遊び、今日を楽しもうと思います。
そんなことを考えながら、夜眠るときに家族がいて、朝起きるとまた家族がいる。
そんな当たり前の幸せを大切にしていきたいと思います。

画像3


息子や娘が大きくなった時、こんな事を乗り越えた、沢山の人達に支えられたと自分のストーリーを愛して、人生を楽しんでくれたら。
そんな思いで書き溜めて行きたいと思っています。

「我が家のはなし」初めての方はよろしければこちらもどうぞ👇
https://note.com/harupapapa/n/n30584ef029eb

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?