見出し画像

私なりのカタチ〜定期購読マガジン収支報告

本日は、先月から始めた定期購読マガジンの収支報告をさせて頂きます。
大抵の場合、収益に関することは公にする必要はないと思いますが、私は定期購読マガジンを始める際に収益の活用方法を皆さまに公言しているという理由があるため、そこは敢えてオープンにしていきたいと思います。

先月の定期購読マガジンの収益は12000円でした。こちらの金額は月購読してくださった方の月額料金と、記事単体を購入してくださった方々のぶんを合わせたものになります。

定期購読マガジンの収益の半分は、児童虐待防止運動に携わる「オレンジリボン」団体へ寄付させて頂きます。よって、先月の売り上げの中から寄付できる金額は6000円となります。

画像1

画像2


私にとって、とても大きな金額です。端から見れば小さいかもしれない。それでも、自分なりの大きな一歩です。
それもこれも、読んでくださる方々がいるからこそ踏み出せた一歩です。本当に、ありがとうございます。


定期購読マガジンを始める予告記事に、私はこう記しました。

書くだけでは変えられないものも正直あります。実際に児童虐待防止のために活動されている現場の人でなければ分からないこと、できないこともたくさんあるでしょう。実名も顔も出せない私にとって、そこに携わることができないのは大きなジレンマでもありました。


虐待の被害は後を絶ちません。こういう話は気持ちが重く沈んでしまうので頻繁に書くのは気が引けますが、現在流行中の感染症の影響で、その被害は加速しているようです。
大人はリモートワークや自宅待機を余儀なくされ、子どもたちは学校にも幼稚園にも保育園にも行けない日常が続いています。普段なら我慢できることでもイライラが募りやすい環境のなか、四六時中子どもと接する毎日。
私自身もしんどいと感じてしまうこともあるのが正直なところです。作業は容赦なく中断されるし、見てみて攻撃が四六時中、一日に「お母さん」と呼ばれる回数はおそらくゆうに100を越えます。苦笑
おそらく首がもげるほど頷いているお母さん、お父さんがたくさんいるのではないでしょうか。

そのような日常のなか、日頃から虐待を受けている子どもたちがどんな生活を送っているのか、容易に想像がつきます。その想像は、酷く辛いものです。想像よりもマシな現実であってくれと願いながらもそこを楽観視できないのは、楽観視していたら守れない命があるからです。

大袈裟ではなく、給食だけが栄養源の子どもがいます。暴力を振るう親は、週末を控えた金曜日に一番タガを外す場合が多いです。(これに関しては私自身の経験と、被害に合った人の話を聞いたことから知り得た事実なので、暴力行為のすべてがこのパターンに当てはまると断言できるものではありません)
子どもの傷の再生能力はとても高く、多少の痣なら2日ほどあれば消えてしまう、もしくは薄れてしまいます。擦過傷も火傷も、大人よりずっと治りが早い。だから周囲にバレないように、金曜日の夜にやるのです。

虐待が日常の家の子どもにとって、週末は地獄の始まりです。要するに、今現在の生活は地獄が長期間続いているということです。

子ども一人を地獄から救い出すのには、大きな勇気と行動力が必要です。そして現実問題、お金が必要なんです。
被害にあっている子どものために動いてくれる人たちの人件費。保護した子どもの食費。衣服費。生活に必要なものを揃えようとすればするほど、その金額は大きくなります。
親に虐待されていた子は、大学に行く権利はないのでしょうか。海外留学したいと思っても諦めなければいけないのでしょうか。なりたい職業になる希望も、叶えたい展望も、親次第であっさりと捨てなければならないのでしょうか。

そんなわけない、と私は思います。世の中は平等じゃない。そんなことは分かっています。それでも、できることなら生まれてきた命には笑って生きてほしいです。

人は、虐げられるために生まれてきたんじゃない。健やかに育まれるために生まれてくるのだから。


救われたい過去がありました。真っただ中にいたとき、救ってくれた大人は、いませんでした。私の心を救ってくれたのは、同い年の幼馴染、ただ一人でした。

私は有名人でもないし、ただの普通のお母さんです。名声もない。実績もない。肩書もない。ただ書くことが好きな、何てことないひとりの人間です。それでも、できることはゼロじゃない。

私にとっての6000円と、現在進行形の子どもにとっての6000円は、全く価値が違います。あの当時、そんな大金があったら電車で行けるところまで逃げてその先の交番に逃げ込んでいたかもしれない。でも私の手元には、お金なんてありませんでした。電車で隣町に辿り着くのも難しいくらいのお金しか所持を許されず、逃げる手段なんて皆無でした。田舎町の交番のおまわりさんは、親と顔見知りだったり飲み仲間だったりします。そこに逃げ込むことは、私には自殺行為にしか思えませんでした。


寄付したお金が直接誰かの手元に渡るわけではないことは分かっています。それでも、そのお金がいつかの誰かの笑顔に繋がるのなら、それが何よりも嬉しい。繋がってくれ、生き延びてくれ。そう願わずにはいられません。

6000円を1年間ぶん合わせれば、72000円になります。それを10年間続けたら、720000円になります。

私の文章に価値を見出してくれる人たちがいる。そこに対価を払ってくれる人たちがいる。その方々の心が、長い目で見ればこれだけ大きな力になります。


こういうことを書くと立派な人間のように思われがちですが、私はおそらく皆さんが思ってくれているほどしっかりした人間ではありません。弱いところもあるし、未だに不安定な部分もあります。できないことの方が多く、分からないことをググってみてもその説明が分からなくてよく頭から煙を出しています。
パソコンをこの年で初めて触った私が最初にググったのは、「ダブルクリックとは?」というキーワードでした。それまで全ての記事をスマホで書いていた私は、生まれて初めてダブルクリックというものを知ったのです。苦笑

そんな人間です。普通どころか、おそらく世間一般の常識や教養は欠けている方だと思います。それをこの1年、必死で勉強しながら何とか書き続けてきました。まだまだ知らないことの方が多いです。それでも”やめる”という選択肢は私のなかにはありませんでした。


書きたい気持ち。伝えたい気持ち。届けたい気持ち。
それらを重ね合わせた私なりのカタチが、この定期購読マガジンの執筆に繋がっています。
どんな”いろ”のどんな”ことば”を紡いでいこうか、日々模索しながら書いています。

海のように。空のように。多種多様ないろに想いを乗せて届けることができるように。それがいつの日か、誰かの心と命を守る手助けに繋がるように。心を込めて、これからも書いていきます。


画像3

ここから先は

0字
いつもより深めのエッセイ、創作インスピレーション、創作小説等を月4本以上、ランダムにお届けします。記事単体での購入もできますが、月2本以上読まれるのなら定期購読の方がお得です。丁寧に想いを綴っていきますので、よろしくお願い致します。

少し深めのエッセイ。創作にまつわるエピソード。時々、小説。 海の傍で生きてきた私のなかにある、たくさんの“いろ”と“ことば”たち。より自…

最後まで読んで頂き、本当にありがとうございます。 頂いたサポートは、今後の作品作りの為に使わせて頂きます。 私の作品が少しでもあなたの心に痕を残してくれたなら、こんなにも嬉しいことはありません。