愛を知った絵本。
好きなもの28個め。すみません、また絵本です。
「すずの兵隊さん」
古いスプーンを溶かして作った兵隊さん。材料が足りなくなり1本足でした。同じ部屋にいる踊り子に恋心を抱くも、意地悪な鬼に外に放り出されます。
見知らぬ子供達に新聞紙の舟で流され、ネズミに脅され、水に流された先に魚に食べられてしまうのですが、その魚が買われた家は兵隊さんがもといた家でした。
もとの場所に戻され踊り子と見つめ合っていると、鬼に暖炉へ投げ込まれてしまいますが、なんと踊り子も風に飛ばされて暖炉の中へ。
2人はしっかりと抱き合いながら溶けていきます。次の日は愛の証であったのが、ハートのかたちをしていたのでした。
ざっくりとした内容ですが、この暖炉へ投げ込まれた時の2人の愛がたまらないのです。
たまらないのがここです。抜粋しますね。
「すずの兵隊さんは しっかりとおどり子のからだをだきとめました。兵隊さんはからだじゅうがあつくなりました。しかし、こんなにからだがあついのは ほのおにてらされているためなのか、おどり子をあいしているせいなのか わかりませんでした。」
幼い私はどういうこと⁉︎と思いましたが、何度も何度も読んで、愛するということはメラメラと燃え上がること、とにかくこの2人はお互いが大好きなんだと、解釈しました。
今読んでも熱さがたまらないですね。
最後、溶けた2人がハートの形になるのも愛なんだと、可愛いなと思いました。
実家から30年経って私の子供へ読み継がれる絵本。世界昔話が全52巻日本昔話が全60巻、薄い本ではありますが十分に読み応えはあります。
この先も読み継がれていって欲しいなと願いながら、今夜も絵本を読みたいと思います。
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