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第4回「ハノーファー音楽大学受験②」

前回の続きです。だいぶ筆が止まってしまいました汗

1.一次試験


受付時間から自分が弾き始める時間まで大体2−3時間は空いていたので、近くのホテルに一旦帰り、1時間後もう一度学校にきて、空いている練習室でピアノを触っていました。受験当日の練習室は、受験生に約10室割り当てられており、空いていたら好きなだけ練習していいよという感じでした。どの部屋がグランドピアノなのかは受付にいる先輩に聞いて教えてもらいました。日本の受験だと自分の弾く20分前くらいに受験生待機室から呼ばれて、10ー15分くらい練習室でピアノを触ってから本番という感じだったので、驚き。ある程度絞られた人数しか来ていないからこそできるのかなとも思ったり…。
時々練習室から出て、今弾いている人が何番なのか自分で確認しに行き、まだかまだかと待っていました。
そしていよいよ自分の受験時間。本当に心臓が口から飛び出るくらい緊張していました笑

部屋に入ると5.6人先生方が座っていてみんなニコニコ。ドア係がエヴァ先生で、あ、エヴァ先生だとちょっとウキウキしてました。
「こんにちは、英語とドイツ語どっちがいい?」と聞かれ、
「英語」と答えると、
「今日は何を弾くの?」と聞かれました。
えーっととなりながら片言で「ベートーヴェンピアノソナタ30番とラフマニノフop…」と言ったところで止まってしましました。英語で39ってなんていうんだっけ?ドイツ語なら出てくるのに英語って、あれ、十のくらいから言うのが英語だっけ?と頭の中大混乱。結局作品番号だけドイツ語で答えたら、
サーティーナインね」と見事に訂正されました。恥ずかしい汗

一次の演奏が無事に終わり、先生方にお辞儀をすると、先生から、「とてもよかったよ。一次の結果はお昼に出るから待っててね」と言われ、わかりました。と言って退散。

ひぃぃぃぃぃぃぃ、アットホームな雰囲気で本当に心底安心したけれど、数も数えられないおバカだと思われた…と終わってまずそれを大反省。
言い訳ですが、ドイツ語をやっていると英語本当に出なくなっちゃうんです涙

先輩からエヴァのあの感じ見てたら大丈夫そうじゃない?と言われてドキドキしながら結果が出るまで先輩の隣に座って待機していると、一次の演奏順が書かれた紙を係の人が持ってきてドアに貼り付けました。自分の名前の横に二次試験の演奏時間が書かれていたら、二次に進めます。
あったーーーと安堵して、先輩とお昼を食べに行きました。(二次に進めたのは私が受けた2日目は8/22でした)

2.二次試験


先輩とお昼を食べに行ったんですが、食欲があまり出なくて私はジャガイモのスープを食べました。とても優しい味で癒されました。横を見ると余裕満々でハンバーガーに齧り付いている別の受験生がいました。私もあのくらい強心臓を持っていたらなとじーと見てしましました。

お昼を食べた後、二次試験の受付業務はないらしく、先輩とは別れ私は学校に戻りました。
二次試験も自分の演奏時間になったら会場に行き、ドアの前で待つスタイルです。

またも緊張。ドアが開いて入っていくと、
「また会えたね」と先生方。
「今度は何を弾くの?」と聞かれ
「バッハの半音階的幻想曲とフーがとショパンのバラード1番」と答えると
「半音階なんて弾くの!残念だけど長いから途中で切るね」と言われ、弾き始めました。半音階的幻想曲は全部弾き、フーがは半分、ショパンはものの5分くらいで切られました。
はー終わったーと安堵して、お辞儀をしながら
「ありがとうございました」と日本語で言ってしまいました。
これには審査員大爆笑。「日本語だ!」とツッコまれ慌てて「Danke schön」と言い直し退散。帰り際、ドア係をしていたエヴァ先生からとても良かったと二、三回言われ、またねと。

とにかく終わってホッとして、ホテルに帰りシャワーを浴び、夕飯も食べずに寝ちゃいました笑

3.結果報告


結果は日本に帰国して一週間くらい経った頃、先輩からインスタのdm経由で、今日会議が終わって無事に春音の合格が決まった、マスターは全日程で6人しか受からなかった。ときました。
ええええええええええ!!!少な!!ええええええ合格!!!
とスマホの画面片手にぴょんぴょん飛び跳ねながら家族に報告しました。
その翌日、学校の方からも正式な書類として合格通知があり、夢じゃないんだと実感できました。

4.まとめ


本当にドイツ受験の知識はなんとかなるやー精神でろくに調べもせず最低限で行ったので、先輩に出会えていなかったら右も左もわからずウロウロして終わっていたと思います。本当に感謝しかないです涙 でも、今思えば、受験倍率だったり色々詳しく知りすぎても私の場合プレッシャーになっていたので良かったんだ、なんて楽観的に考えています。
ハノーファーの人々の優しさに救われた部分はかなりあるので、この街の雰囲気に感謝してこれからも頑張っていきたいと思います。
この記事を読んで、これから受験する人、これから受験を考えている人の少しでも役に立てたら嬉しいです☺︎






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