150ページほど書いたあたりで立ちはだかる謎の壁――書き仕事の日々12
処女作『マリア』などを書いたワープロ「NEC文豪」が天寿を全うした頃、ようやく家庭用のパソコンが発売され始めました。
編集さんに勧められて初めて買ったパソコンが、IBMのアプティバ。
高かったです(泣)そして今と違ってセットアップもむずかしく、ネットにつながるまでてんやわんやの一苦労。
やっとのことでネットにつながっても、ぜんぜんすごいとは思いませんでした。だって、当時はホームページそのものが少なかったし、中身もたいしたことなかった。画像が全部出てくるまでじりじり待ってたくらいだから、もちろん動画もなかったし。
何に一番感動したかというと、メール。
当時、アメリカにエアメールを書いて出すと、届くまで一週間はかかりました。(ああ念のため、エアメールというのは航空郵便のことね)
つまり、アメリカに「お元気ですか」って書いて切手を貼って出した手紙の返事「はいおかげさまでなんとかやってます」がうちのポストに届くまで、早くても二週間は待たなければならなかった。
だから、アメリカにいる人にPCで送ったメール「元気?」の返事が、何十分かして画面上にぽうんと現れた「うん元気だよ!」
何これ?状態。うるうる。この感動わかってもらえるだろうか。
で、肝心の書き仕事ですが、(当時の)『ワード』にはてこずりました。
どうしても慣れず、編集さんに泣きついたら、ワープロソフト『一太郎』を使っている作家さんが多いとのこと。
それから『一太郎』君で書くようになりました。最初の一太郎9から何回か代替わりしつつ、今も『一太郎』君にお世話になっています。
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