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10年続けたことを、やめた。

とにかく何も考えずに、上げてみることにする
2020年に起こった出来事は私を大きく変えた。
人、モノ、時間の考え方をがらりと変えた。

約10年続けてきた、音楽活動ができなくなった。
そんなことみんな一緒だ。
みんなその中でどうやって音楽を続けてくかを模索していくなか、
私は音楽活動をする事自体をやめた。

私の20代はとにかく「誰かの推しでありつづけること」に必死だった。
走り続けないと忘れ去られてしまう。

平日はシフトに融通がきくバイトにいそしみ、
夜にはスタジオに入りバンド練習や打ち合わせ 
ラジオの出演や営業、合間にご飯
寝る時間を削って
レコーディング、CDの詰め込み、ホームページの作成、
土日にはイベントやライブをして
またバイトをする。
絵に描いたような「売れないシンガー」を10年続けた。
そりゃあ、書ききれないほど…いいことも、悪いことも
人に迷惑をたくさんかけたし、たくさん救われた。
ただ、当たり前のようにお金なんかない。
スタジオ代、衣装代、ヘアメイク代、イベント運営
貯金なんてできるはずもなく、今月を生きていくのが
 やっと。
自分の夢すら叶えられてないのに、「夢」なんて歌えない

「いつ売れるの?」「いつメジャーにいくの?」
何気ない言葉に悔しくなりながらも、
シンデレラストーリーを思い描くことすらやめた。
いつまで続くかなんて考えず、「いつか」の事だけ考えて。

ステージに立つことが自分だと思ったし、
何より来てくれるお客さんの応援に支えられながら
どんな嫌味な言葉にも耐えてきた。
(もちろん、いい人もたくさんいたし、仲間もいましたよ。)

ときどき、立ち止まって考えるのは
この道ではなく、大学いったり就職をしていたら、
どんな20代を過ごしていただろう。

そして、音楽活動をやめたら、私は一体どうなるのだろうと。
人間関係関係にも疲れたし、お金が無い毎日も疲れたし
何より未来が描けない今に疲れた。
10年間の生き方を大きく変えるキッカケを探すも
手放す怖さ、失う怖さ、変化を恐れる自分。

そんな中で起こった「ステイホーム」
売れないシンガーが変わる大きなきっかけだった。

これを機に、活動を一回やめよう。

まずは思いっきり、自分のやりたいことをやろう!
音楽や活動に全く関係なく
ひとりの人間として、女性として。

そもそも、売れてないんだからいつやめても一緒だし、
やりたかったら、まあ一から始めればいい!
だって売れてないし、食べさせなくちゃいけないスタッフもいないので、なんの責任もないんだから!

これは、実験だ!

いざ考えたときに何も浮かばない。
私の行動パターンすべてが、活動するためのモノでしかなかったと気づきます。

いかに、自分自身を生きていなかったか。

自分自身を生きる。
今、自分が何が食べたくて、何をすると喜んで、何をするとリラックス出来て、何をすれば幸せなのか。

そんな単純で当たり前なことを考えることもなく
生きてきました。
活動は自分のやりたいことをだから、
それが出来ているだけで
どんな環境であっても幸せなのだと思っていましたが、
心身をけづって、余裕なく、誰にも優しく出来ない自分だけが残りました。
もちろん、自分にも優しくできていなかった。
30歳を迎えるにあたって、これでは老後が危ない!
何も楽しめない孤独なおばあちゃんになることしか想像がつかない!

そうして、私の「憧れの日常」という生活が始まりました。

金銭的に厳しい状況は変わりませんが、
何より自分に時間を使えること、何もない時間があることが
贅沢に感じました。
締切や、SNSのいいねの数字、他人と自分を比較して落ち込んだり、自分の力不足に凹むこともなく
今までに感じたことのない時間の流れを感じました。
こんなに穏やかてゆったりとした時間があるのかと。
明日が来ることが待ち遠しく、今日が過ぎていくことが愛おしい。

部屋の掃除に時間を割き、多くのモノを手放しました
(ミニマリストになろうとがんばったことはまた別の記事で)
5年以上伸ばした自慢のロングヘアもバッサリと切り
10年間の垢を落とすようでした。

この一年を通して
第二の人生を始められた、生まれ変わった気分です。
こんなに幸せの指数が高かったことはないくらい。

結果として
音楽活動をやっていたから、やっていなかったから
ということではなく
今までの生活でいかに自分を見ていなかったか。
自分と向き合っていなかったかということに気づきました。
自分の生活を大きく変えてみると、新しいこと自分にも気づけて
たくさんの発見と、たくさんの感謝と、たくさんの幸せを見つけることができました。
もし、手放すことを恐れていては、何も変わらないし
人はいつでも変わることができるんだと
この実験で感じました。

最後までお付き合いいただきありがとうございます。
そのまま書き連ねてみました。拙い文で失礼しました。
大変な毎日、大変な日常というのは
何をしていようが変わりはないと思っています。
たまたま私は生活に大きく密接してた活動をきりはなしてみて、気づいた発見でした。独り言だと思って読み流してくださいませ。

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